公営墓地の使用料は返還で戻る?還付の年限と割合を90例で比較

執筆・編集: 大久保亮佑(株式会社Kogera代表/生前整理アドバイザー2級)

更新日: 2026年9月30日

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公営墓地の使用料は返還で戻る?|条件つきで還付があるのは90件中49件

公営墓地の使用料は、返還すれば戻るとは限りません。条例・公式資料を実査した90運営主体のうち、条件つきで還付があるのは49件、条例などで「還付しない」と定めるのが23件、公式記載なしが18件でした。

還付がある墓地でも、使用許可から2年・3年・5年・10年以内の返還に限る例が27件を占め、墓石を建てる前の返還だけを対象にする例が19件あります。何十年も使ってきたお墓の墓じまいで使用料が戻る場面は、実のところ多くありません。それでも、管理料の月割や年度分の負担のように「いつ届け出るか」で変わる金額はあります。年限と割合を墓地ごとに並べ、届出の時期をどう決めるかを整理します。

要点: 90例の実査で分かったこと(一覧表)

市営・町営・都立の公営墓地90運営主体(墓園・墓地として594か所)の条例・施行規則・公式ページを読み、返還時に使用料・管理料がどう扱われるかを1件ずつ確かめました(最終確認 2026年10月5日)。

公営墓地90運営主体の使用料還付の定め(2026年10月5日時点)
区分運営主体数中身
条件つきで還付がある49件使用許可から1年以内3件・2年以内8件・3年以内12件・5年以内3件・10年以内1件、段階制13件、市長が特別の理由を認める場合1件、年限の記載なし8件。うち未使用(建碑前)の返還に限るのが19件
条例などで「還付しない」と定める23件市の都合による取消しなど、使用者の都合によらない場合の例外を除く
公式記載が見当たらない18件「記載なし」であって「還付がない」ではない。管理窓口への確認が要る

区画使用料の相場や還付の平均額は書いていません。使用料は墓地と区画面積で決まり、還付は年限と割合で決まるため、平均に意味がないからです。このページで示すのは、条例と公式資料に書かれている年限・割合・対象費目だけです。

条件つきで還付がある49運営主体の年限と割合

還付の定めがある49運営主体を、年限・戻る額・建碑して使ったあとの返還が対象になるか、の3点で並べます。墓地名から、根拠条文と出典を載せた個別ページに移れます。

条件つきで使用料の還付がある公営墓地49運営主体(2026年10月5日時点)
墓地年限・条件戻る額建碑して使ったあとの返還
稲美町・奥ノ池墓地年限の記載なし(自主返還)永代使用料の半額年限内なら対象
高砂市・高砂市公園墓地使用許可後3年以内使用料と管理料の半額(「場合がある」)年限内なら対象
明石市・石ケ谷墓園使用許可後5年以内使用料と管理料の半額年限内なら対象
加古川市・日光山墓園使用許可から5年以内使用料の半額(管理料は含まない)年限内なら対象
都立霊園許可から3年以内使用料の半額(施設変更を除く)年限内なら対象
福岡市・福岡市立霊園利用許可後3年以内使用料の半額年限内なら対象
名古屋市・名古屋市みどりが丘公園墓地許可日から2年以内・使用開始前に限る使用料の半額対象外(未使用の返還のみ)
広島市・広島市営墓地使用許可後2年以内使用料の半額年限内なら対象
仙台市・仙台市営墓地使用許可から3年以内永代使用料の半額。管理料は年度分を月割で還付年限内なら対象
北九州市・北九州市立霊園使用許可から3年以内使用料の半額年限内なら対象
下関市・下関市営墓地・霊園許可から3年以内・墳墓を設置していない場合に限る使用料の50%(下関中央霊園は永代管理料の60%も)対象外(未使用の返還のみ)
千葉市・千葉市営霊園3年以内/3年超5年以内/5年超の3段階面積1㎡あたり16,000円〜6,000円(原状回復の有無で単価が変わる)年限内なら対象
さいたま市・さいたま市営墓地許可日から2年以内・利用しないまま返還する場合に限る1月以内100%・1年以内50%・2年以内30%対象外(未使用の返還のみ)
川崎市・川崎市営霊園利用許可から3年以内使用料の半額年限内なら対象
浜松市・浜松市営墓所市長が「特別の理由」を認めた場合(年限の定めなし)使用料÷60×未経過月数年限内なら対象
岡山市・岡山市営墓地未使用(遺骨を埋蔵せず原型のまま)の返還に限る。規則で定める7墓地のみ使用料の2分の1。管理料は未到来年度分対象外(未使用の返還のみ)
堺市・堺市霊園使用開始前/3年以内/3年経過後の3段階全額/5分の4(改葬跡地は5分の3)/2分の1。管理料は月割年限内なら対象
豊田市・古瀬間墓地公園未使用の返還に限る。利用許可から3年以内/3年超の2段階使用料の50%(3年以内)/30%(3年超)対象外(未使用の返還のみ)
岐阜市・岐阜市営墓地年限の定めなし。未使用/使用後で割合が変わる使用料の2分の1(未使用)/3分の1(使用後)年限内なら対象
横須賀市・横須賀市営公園墓地使用許可から10年以内(使用者都合の返還)使用料の5割(管理料は含まない)年限内なら対象
吹田市・吹田市有墓地使用許可を受けた日以後3年以内使用料の2分の1(「還付することができる」=裁量規定)年限内なら対象
高槻市・高槻市公園墓地3年未満/3〜5年/5〜8年/8年以上の4段階(管理料は25年未満まで5段階)使用料の10分の6〜10分の3(昭和54年3月31日以前の許可は全額)。管理料は平成15年4月以後の許可で30分の25〜30分の5年限内なら対象
豊橋市・豊橋市営墓地年限の記載なし永代使用料の半額(納骨堂は返金なし)年限内なら対象
岡崎市・岡崎墓園利用許可の日から3年以内・墳墓を建立していない場合に限る永代使用料の半額。当該年度の管理料は還付なし対象外(未使用の返還のみ)
前橋市・前橋市営墓地使用許可日から3年以内・未使用の場合に限る使用料の2分の1対象外(未使用の返還のみ)
高崎市・高崎市八幡霊園年限の定めなし。使用しないで返還した場合、その他市長が特別の理由を認めた場合既納使用料の80%(管理料も同様の還付率を準用)年限内なら対象
八王子市・八王子市営霊園使用承認後2年以内(区画墓地の全部返還に限る)使用料の半額(管理料は対象外)年限内なら対象
藤沢市・藤沢市大庭台墓園使用許可から2年以内・焼骨の埋蔵/収蔵なし(未使用)に限る使用料の8割。管理料は月割りで還付対象外(未使用の返還のみ)
和歌山市・和歌山市今福霊園使用許可日から1年以内使用料の2分の1(管理料は還付なし)年限内なら対象
宮崎市・宮崎市営墓地1年以内/1年超3年以内の2段階(未使用に限る)1年以内は使用料の8割、1年超3年以内は5割対象外(未使用の返還のみ)
那覇市・那覇市識名霊園墳墓地は許可から5年以内/市民共同墓は許可から1年以内(いずれも未使用に限る)使用料の2分の1対象外(未使用の返還のみ)
福山市・福山市墓苑・墓地年限の定めなし。未使用の場合に限る使用料の半額対象外(未使用の返還のみ)
市川市・市川市霊園使用許可後3年以内に未使用(更地)で返還/それ以外の2段階(返還促進事業・予算がなくなり次第終了)使用料の2分の1/4分の1年限内なら対象
春日井市・潮見坂平和公園現行の規則に年限の定めなし(令和9年4月1日から未使用は許可後3年以内のみ、使用済は令和10年10月1日から還付なし)使用料の50%(清掃料は対象外。条例は「還付することができる」=裁量規定)年限内なら対象
四日市市・四日市市北部墓地公園使用期間で4段階(1年未満/1年以上3年未満/3年以上10年未満/10年以上)。墓碑等未設置は90%・80%・60%・50%、設置後は70%・70%・60%・50%使用料の50〜90%(「還付することができる」=裁量規定。管理料は該当日の翌月以降の月割り分)年限内なら対象
宝塚市・宝塚市営霊園使用許可を受けた日から起算して5年以内(未使用の普通墓所の返還に限る)使用料の5割(カロート使用料を除く。「還付することができる」=裁量規定)対象外(未使用の返還のみ)
苫小牧市・苫小牧市営霊園使用許可を受けた日から2年以内に使用場所の全部を返還したとき使用料の半額(管理料は還付しない)年限内なら対象
四條畷市・飯盛霊園使用許可からの経過年数で3段階(3年以内/3年超6年以内/6年超。令和9年4月1日以降は20年超で還付なし)。未使用か既使用かでも額が分かれる既納永代使用料の3分の2〜6分の1(未使用/既使用で別。「還付することができる」=裁量規定)。維持費は未経過年数分を別途精算年限内なら対象
白井市・松戸市営白井聖地公園使用許可日から1か月以内/1か月超1年以内/1年超の3段階(使用料は1年超で不還付)使用料は1か月以内が全額、1年以内が半額(管理料は前納分のうち翌年度以降を精算)年限内なら対象
水戸市・水戸市公園墓地使用許可の日から3年以内(施行規則。市の案内PDFは「使用料・管理料は還付いたしません」とのみ記載)既納使用料の50%(管理料は還付なし。条例は「市長が特に必要があると認めるとき」=裁量規定)年限内なら対象
佐世保市・佐世保市民霊園使用許可後1年以内/1年超2年以内/2年超3年以内の3段階(使用することなく全部を返還する場合に限る)即納使用料の5割/2割5分/1割(年額使用料の還付の定めなし。「還付することができる」=裁量規定)対象外(未使用の返還のみ)
小田原市・久野霊園使用許可から3年以内(使用料)。管理料は年度の途中の返還で月割り使用料の4分の1(焼骨等を埋蔵済み)/2分の1(埋蔵なし)。「還付することができる」=裁量規定年限内なら対象
日立市・日立市営霊園使用開始から3年以内/3年超10年以内の2段階(原状回復・墓碑等の未設置・焼骨の未埋蔵のすべてを満たす場合に限る)使用料の半額(3年以内)/4分の1(3年超10年以内)。「返還することができる」=裁量規定。管理料は年度途中の返還で月割り精算(既納額との差額)対象外(未使用の返還のみ)
一宮市・一宮市営墓地使用許可を受けた日から2年以内・使用前(埋蔵施設の設置前)の返還に限る使用料の半額(年間管理費はなし)対象外(未使用の返還のみ)
長岡市・長岡市墓園使用許可後2年以内(墓碑の設置・未設置を問わない)使用料の半額(条例は「還付する」。管理手数料は返還後の期間に係る既納分を還付)年限内なら対象
八戸市・八戸市営霊園年限の記載なし。一度も使用せず返還する場合のみ(払い戻しされる「場合がある」)使用許可当時に支払済みの使用料の半額(維持管理料の還付の記載なし)対象外(未使用の返還のみ)
浦安市・浦安市墓地公園使用許可日の翌日から1年以内・焼骨を埋蔵していない場合に限る既納使用料の5割(管理料は還付なし。市長の命令による返還は全額)対象外(未使用の返還のみ)
稲城市・公営 稲城・府中メモリアルパーク使用許可を受けた日から1年以内・使用せずに返還した場合に限る既納使用料の半額(管理料の還付は記載なし)対象外(未使用の返還のみ)
寝屋川市・寝屋川市公園墓地使用許可後3年未満/3年以上7年未満/7年以上の3段階。石碑を設置していない場合に限る既納永代使用料の全額/75%/50%(管理料の扱いは記載なし)対象外(未使用の返還のみ)

「半額」という言葉が多く並びますが、対象費目は一致しません。明石市石ケ谷墓園と高砂市公園墓地は使用料と管理料の半額、加古川市日光山墓園は使用料の半額で管理料を含まない。高砂市は「還付する場合があります」という書き方で、必ず半額が返る制度とは読めません。都立霊園は施設変更の許可を受けたときを対象から外しています。

年限の型は3つ。「未使用のみ」と「段階制」に注意

1. 使用許可から1年・2年・3年・5年・10年以内(27件)

いちばん多い型です。3年以内が12件で、高砂市公園墓地・都立霊園・福岡市立霊園・仙台市営墓地・北九州市立霊園・下関市営墓地・霊園・川崎市営霊園・吹田市有墓地・岡崎墓園・前橋市営墓地・水戸市公園墓地・小田原市久野霊園が入ります。2年以内は8件(名古屋市みどりが丘公園墓地・広島市営墓地・さいたま市営墓地・八王子市営霊園・藤沢市大庭台墓園・苫小牧市営霊園・一宮市営墓地・長岡市墓園)、5年以内は3件(明石市石ケ谷墓園・加古川市日光山墓園・宝塚市営霊園)。1年以内の3件は和歌山市今福霊園・浦安市墓地公園・稲城市公営 稲城・府中メモリアルパーク、10年以内の1件は横須賀市営公園墓地です。基準日は「使用許可を受けた日」で、墓石を建てた日でも納骨した日でもありません。使用許可証の交付日を見れば、自分が年限の内側か外側かはすぐ分かります。

2. 未使用(建碑前)の返還だけが対象(19件)

対象は19件で、名古屋市みどりが丘公園墓地・下関市営墓地・霊園・さいたま市営墓地・岡山市営墓地・豊田市古瀬間墓地公園・岡崎墓園・前橋市営墓地・藤沢市大庭台墓園・宮崎市営墓地・那覇市識名霊園・福山市墓苑・墓地・宝塚市営霊園・佐世保市民霊園・日立市営霊園・一宮市営墓地・八戸市営霊園・浦安市墓地公園・稲城市公営 稲城・府中メモリアルパーク・寝屋川市公園墓地が当たります。なかでも名古屋市みどりが丘公園墓地は「使用開始前(墓標等の設置前)」、下関市は「墳墓を設置せずに」、さいたま市は「利用しないまま」、岡山市は「遺骨を埋蔵せず原型のまま」返す場合に限ります。抽選で当たったものの建てずに手放す人のための制度で、墓じまいで使う場面はほぼありません。さいたま市は許可日から1月以内100%・1年以内50%・2年以内30%と、経過に応じて割合が下がります。

3. 段階制・その他(22件)

該当は22件(稲美町奥ノ池墓地・千葉市営霊園・浜松市営墓所・岡山市営墓地・堺市霊園・豊田市古瀬間墓地公園・岐阜市営墓地・高槻市公園墓地・豊橋市営墓地・高崎市八幡霊園・宮崎市営墓地・那覇市識名霊園・福山市墓苑・墓地・市川市霊園・春日井市潮見坂平和公園・四日市市北部墓地公園・四條畷市飯盛霊園・白井市松戸市営白井聖地公園・佐世保市民霊園・日立市営霊園・八戸市営霊園・寝屋川市公園墓地)で、未使用のみの墓地と重なるものも含みます。このうち堺市霊園は使用開始前なら全額、使用開始から3年以内は5分の4(改葬跡地は5分の3)、3年経過後は2分の1。年限を超えても対象が残る、実査した中では珍しい型です。千葉市営霊園は面積1平方メートルあたりの単価で定め、3年以内は原状に復した場合16,000円・現状のまま返した場合10,000円、3年超5年以内は12,000円・6,000円、5年超は原状に復した場合のみ6,000円。原状回復の有無で額が変わります。浜松市営墓所は市長が特別の理由を認めるときに使用料を60で割って未経過月数を掛けた額、稲美町奥ノ池墓地は自主返還で永代使用料の半額と定め、年限の記載はありません。

使用後・許可から10年超でも還付の余地が残る墓地は13件

墓じまいで手放すお墓の多くは、使用許可から何十年もたち、墓石が建ち、納骨も済んでいます。この条件で使用料が戻る余地があるのかを、条件つき還付49件の年限の型と「未使用(建碑前)の返還に限るか」で数え直しました。

条件つき還付49件を年限の型と使用状況で分けた件数(2026年10月5日時点)
年限の型件数未使用の返還に限る使用後の返還も対象
使用許可から1年以内3件2件1件
2年以内8件4件4件
3年以内12件3件9件
5年以内3件1件2件
10年以内1件0件1件
段階制(年数で割合や単価が変わる)13件6件7件
市長が特別の理由を認めた場合(年限の定めなし)1件0件1件
年限の記載なし8件3件5件
計49件19件30件

使用後の返還も対象になるのは30件です。このうち17件は、許可から1年・2年・3年・5年・10年のどれかで打ち切られます。残る13件は、年限を置かないか、年限を超えた区分を持つ墓地です。許可から10年を過ぎ、墓石を建てて納骨も済ませたお墓を返す場合に、使用料が戻る余地を公式資料から読み取れるのは、90件のうちこの13件(14%)でした。

使用後の返還も対象で、年限で打ち切られない公営墓地13運営主体(2026年10月5日時点)
墓地年限・条件戻る額根拠確認日
稲美町・奥ノ池墓地年限の記載なし(自主返還)永代使用料の半額稲美町 墓園設置及び管理に関する条例2026年8月23日
千葉市・千葉市営霊園3年以内/3年超5年以内/5年超の3段階面積1㎡あたり16,000円〜6,000円(原状回復の有無で単価が変わる)千葉市霊園設置管理条例2026年9月3日
浜松市・浜松市営墓所市長が「特別の理由」を認めた場合(年限の定めなし)使用料÷60×未経過月数浜松市墓園・墓地条例2026年9月3日
堺市・堺市霊園使用開始前/3年以内/3年経過後の3段階全額/5分の4(改葬跡地は5分の3)/2分の1。管理料は月割堺市霊園条例2026年9月3日
岐阜市・岐阜市営墓地年限の定めなし。未使用/使用後で割合が変わる使用料の2分の1(未使用)/3分の1(使用後)岐阜市墓地条例2026年9月13日
高槻市・高槻市公園墓地3年未満/3〜5年/5〜8年/8年以上の4段階(管理料は25年未満まで5段階)使用料の10分の6〜10分の3(昭和54年3月31日以前の許可は全額)。管理料は平成15年4月以後の許可で30分の25〜30分の5高槻市公園墓地条例2026年9月13日
豊橋市・豊橋市営墓地年限の記載なし永代使用料の半額(納骨堂は返金なし)市の公式案内・資料2026年9月13日
高崎市・高崎市八幡霊園年限の定めなし。使用しないで返還した場合、その他市長が特別の理由を認めた場合既納使用料の80%(管理料も同様の還付率を準用)高崎市八幡霊園条例2026年9月18日
市川市・市川市霊園使用許可後3年以内に未使用(更地)で返還/それ以外の2段階(返還促進事業・予算がなくなり次第終了)使用料の2分の1/4分の1市の公式案内・資料2026年10月1日
春日井市・潮見坂平和公園現行の規則に年限の定めなし(令和9年4月1日から未使用は許可後3年以内のみ、使用済は令和10年10月1日から還付なし)使用料の50%(清掃料は対象外。条例は「還付することができる」=裁量規定)春日井市潮見坂平和公園条例2026年10月4日
四日市市・四日市市北部墓地公園使用期間で4段階(1年未満/1年以上3年未満/3年以上10年未満/10年以上)。墓碑等未設置は90%・80%・60%・50%、設置後は70%・70%・60%・50%使用料の50〜90%(「還付することができる」=裁量規定。管理料は該当日の翌月以降の月割り分)四日市市北部墓地公園条例2026年10月4日
四條畷市・飯盛霊園使用許可からの経過年数で3段階(3年以内/3年超6年以内/6年超。令和9年4月1日以降は20年超で還付なし)。未使用か既使用かでも額が分かれる既納永代使用料の3分の2〜6分の1(未使用/既使用で別。「還付することができる」=裁量規定)。維持費は未経過年数分を別途精算市の公式案内・資料2026年10月4日
白井市・松戸市営白井聖地公園使用許可日から1か月以内/1か月超1年以内/1年超の3段階(使用料は1年超で不還付)使用料は1か月以内が全額、1年以内が半額(管理料は前納分のうち翌年度以降を精算)市の公式案内・資料2026年10月4日

13件の重みは揃っていません。堺市霊園(3年経過後は2分の1)、千葉市営霊園(5年超は原状に復した場合のみ1平方メートルあたり6,000円)、高槻市公園墓地(8年以上は10分の3)、岐阜市営墓地(使用後は3分の1)は、使用済みの区画を返した場合の割合が条文の数字で決まっています。浜松市営墓所は、市長が特別の理由を認めたときに未経過月数で計算する型。高崎市八幡霊園は、使用しないで返還したときとその他の特別の理由がある場合に使用料の80%です。稲美町奥ノ池墓地と豊橋市営墓地は半額と書かれていますが、年限や使用状況による区別は、確認した公式資料に書かれていません。

ここで数えたのは規定であって、実際の還付の実績ではありません。「還付することができる」と書く規定は市の判断で決まりますし、高槻市のように許可の時期によって扱いが分かれる規定もあります。許可から10年を過ぎたお墓を返す場合でも、まず管理窓口に、自分の墓地の規定がどの型かを確かめます。

条例で「還付しない」と定める23運営主体

既納の使用料を還付しないと条例や公式案内に明記しているのは23運営主体です。市の都合で使用許可を取り消した場合など、使用者の都合によらない例外は別に置かれています。

  • 横浜市・横浜市営墓地:条例は「既納の使用料及び管理料は、返還しない。ただし、規則で定める場合は、市長は、その全部又は一部を返還することができる」と定めています。その例外を定める施行規則第7条の対象は、壁面式納骨施設・家族納骨壇・焼骨短期保管施設・式場であり、一般の墓所の返還について還付を定めた条文は確認できませんでした。したがって一般墓所は原則として還付されないと読めますが、個別の取り扱いは管理事務所へご確認ください。
  • 札幌市・札幌市営霊園:札幌市墓地条例第16条は「既納の使用料、管理料及び手数料は、還付しない」と定めています。例外は第15条第4項(市の都合など第15条第1項第5号の事由で使用許可を取り消した場合の使用料全額還付)に限られ、使用者の都合による返還で使用料が戻る規定は確認できませんでした。墓地管理料(令和8年4月から年1回徴収、1区画1年6,800円)は「一度納入された墓地管理料は、いかなる理由があっても返還できません」と案内され、墓じまいによる減免は納入前に申請する必要があります。令和8年度のみの時限措置として、墓じまいを行い「令和8年11月20日(金曜日)までに完了届を提出し、かつ令和8年12月18日(金曜日)までに完了検査に合格した場合、令和8年度の墓地管理料は全額免除」とされています(完了届の提出期限は当初の令和8年10月30日から延長。市の「墓地管理料の減免措置について」2026年9月15日更新、2026年10月5日確認)。
  • 長崎市・長崎市有墓地:条例第6条は「既納の使用料は、返還しない」と定めています(市長が特別の理由があると認めるときの減免規定は別にあります)。自主的に返還した場合の還付制度は確認できませんでした。
  • 鹿児島市・鹿児島市営墓地:条例第15条は「既納の使用料は、第12条の場合及び特に必要があると認めた場合のほか還付しない」と定めています。第12条は市の事業施行上やむを得ず市が返還を命じた場合の規定で、使用者が自主的に返還する場合の還付制度は確認できませんでした。
  • 高知市・高知市有墓地:条例第7条は「既納の使用料は、市長において特別の事由があると認める場合の外、これを還付しない」、第11条は返還の際「既納の使用料は、還付しない」と定めています。
  • 京都市・京都市営墓地:条例第8条は「既納の使用料及び管理料は、還付しない。ただし、市長が特別の理由があると認めるときは、この限りでない」と定めています。年度の途中で使用を終了しても、その年度を通じて使用したものとみなされ、年度分の管理料を納めます(条例第7条第3項)。
  • 相模原市・相模原市営霊園:しおりと指定管理者サイトは「既納の墓所使用料は、還付いたしません」「既納の管理料は、還付いたしません」と明記しています。相模原市営霊園条例の条文そのものは市サイトで所在を確認できませんでした。返還届を3月末日までに提出すれば翌年度以降の管理料は発生しません。
  • 熊本市・熊本市営墓地:桃尾墓園ご利用案内は「既納の使用料は返還しません(条例第8条)」と明記しています。管理料についての記載はありません。
  • 宇都宮市・宇都宮市営墓園:条例第15条第4項は「既納の使用料は、還付しない。ただし、市長が特別の事由があると認めたときは、その全部又は一部を還付することができる」と定めています。市の都合で使用を取り消した場合(第6条)は還付の対象です。共用施設管理手数料(年額)の還付についての記載はありません。
  • 金沢市・金沢市営墓地:条例第6条は「既納の使用料は、還付しない。ただし、市長が相当の理由があると認めるときは」その全部又は一部を還付できると定めています。返還後の年数や未使用の場合の還付割合といった具体的な還付基準は、条例・施行規則・案内ページに記載がありません。
  • 船橋市・船橋市営霊園:市の返還墓地使用者通年募集要項は「一度収めた霊園使用料・霊園管理料、霊堂使用料は返還できません」と案内しています。使用者の都合による返還で使用料が戻る割合や年限の案内は、確認した市のページ・募集要項にありません。根拠となる船橋市霊園条例の還付に関する条文は、市の例規集(ログイン式の外部サイト)で第三者が確認できる形では照合できていません。
  • 富山市・富山市営墓地:市の案内は「墓地区画を返還された場合、既納の墓地使用料は還付されません」と明記しています。条例第9条は「既納の使用料は、還付しない。ただし、市長が特別の理由があると認めるときは、その使用料の全部又は一部を還付することができる」と定めています。
  • 旭川市・旭川市営墓地:旭川市墓地及び共同墓条例第14条(使用料の不還付)は「墓地又は共同墓の使用料で既納のものは、これを還付しない。ただし、市長が相当の事由があると認めたときは、その全部又は一部を還付することがある」と定めています。原則は不還付で、還付の対象・割合・年限を具体的に定めた規定は条例・規則になく、還付は市長が個別に「相当の事由」を認めた場合に限られる裁量的な例外にとどまります。
  • 盛岡市・盛岡市営墓園:盛岡市墓園条例第24条(墓地使用料及び墓地管理料の不還付)は「既納の墓地使用料及び墓地管理料は、還付しない。ただし、使用者の責めに帰することができない理由により墓地を使用することができなかつた場合で特別の理由があると市長(指定管理者が管理する墓園の墓地管理料にあつては、指定管理者)が認めたときは、その全部又は一部を還付することができる」と定めています。市営墓園のページにも「使用料および管理料(返還した年度まで納めていただきます。)はお返ししません」と明記されています。還付の対象・割合・年限を具体的に定めた規定はなく、還付は市長等が個別に「特別の理由」を認めた場合に限られる裁量的な例外にとどまります。
  • 秋田市・秋田市営墓地:秋田市平和公園条例第9条第4項、秋田市南西墓地条例第11条、秋田市河辺墓地条例第13条、秋田市北部墓地条例第12条はいずれも「既納の使用料(永代使用料)ならびに管理手数料(および再交付手数料)は、還付しない」を原則としつつ、「第7条の規定により墓地の返還があったときは……その全部又は一部を……還付することができる」という、返還時の裁量還付規定をただし書きに置いています。旭川市・盛岡市のような『市長が相当の事由を認めたとき』という要件は付いていませんが、還付する場合の割合・年限を具体的に定めた規定は条例になく、実際に還付するかどうか・どの程度還付するかは個別の裁量的な運用にとどまるため、この記録でも not_available として扱います。
  • 郡山市・郡山市東山霊園:郡山市東山霊園条例第10条は「既納の使用料及び管理料は、返還しない。ただし、次の各号のいずれかに該当するときは、市長は、使用料又は管理料の全部又は一部を返還することができる」とし、(1)使用者の責めによらない理由により使用できなかったとき、(2)合葬墓の使用終了届(第6条の5第3項)があったとき、(3)前2号のほか市長が特別な理由があると認めたとき、を挙げています。同条例施行規則第11条の2により、(1)(3)の場合の返還額は「市長が必要と認める額」(割合・年限の定めなし)、(2)の合葬墓のケースに限っては使用料の2分の1と具体的に定められています。一般墓所を自己都合で返還する典型的なケース(墓じまい)はこの(1)〜(3)のいずれにも該当が保証されておらず、割合・年限を定めた規定がないため、この記録では not_available として扱います。合葬墓(焼骨を埋蔵する前の使用終了に限る)は2分の1還付という具体的な定めがあるため、この点は登録候補として次項の note に残します。
  • いわき市・いわき市営墓園:いわき市墓園条例第11条は「既納の使用料及び管理料は、返還しない」と定めており、ただし書きなどの例外規定はありません。市の申請書ダウンロードページにも「既納の使用料及び管理料は返還いたしません」と明記されています。なお条例第12条第1項は、区画墓地を自ら返還したうえで納骨堂型合葬墓地(共同埋蔵の方式に限る)の使用許可を受けた者について、市長が特に必要と認めるときはその新たに納める使用料を減免できると定めていますが、これは乗り換え先の合葬墓地の使用料についての減免であり、区画墓地の既納使用料自体が還付されるものではありません。
  • 川口市・川口市安行霊園:川口市霊園設置及び管理条例第12条は「既納の使用料及び管理料は、還付しない。ただし、市長が特別の理由があると認めるときは、その全部又は一部を還付することができる」と定めています。還付の対象・割合・年限を具体的に定めた規定は条例・規則になく、還付は市長が個別に「特別の理由」を認めた場合に限られる裁量的な例外にとどまるため、この記録では not_available として扱います。
  • 藤沢市・藤沢市西富墓地:藤沢市西富墓地条例第16条は「既に納めた使用料及び管理料は、還付しない。ただし、市長が相当の理由があると認めたときは、当該使用料又は管理料の全部又は一部を還付することができる」と定めています。割合・年限を具体的に定めた規定は条例になく、還付は市長が個別に「相当の理由」を認めた場合に限られる裁量的な例外にとどまるため not_available として扱います。なお市の手続きページには「年度途中で返還される場合は、管理料を月割りで還付いたします」との案内があり、管理料の年度途中分については実務上還付される運用ですが、これは条例上の「相当の理由」による裁量還付の一形態であり、条例に具体的な割合の定めがあるわけではありません。
  • 倉敷市・倉敷市公園墓地:条例第12条(使用料等の不還付)は「既納の使用料等は、返還しない。ただし、市長において特別の理由があると認めたときは、この限りでない」と定めています。割合・年限を具体的に定めた規定は条例になく、還付は市長が個別に「特別の理由」を認めた場合に限られる裁量的な例外にとどまるため not_available として扱います。
  • 高松市・高松市墓地:高松市墓地条例第17条(使用料及び手数料の返還)は「既に納めた使用料及び手数料は、返還しない。ただし、使用料については、市長が特に必要があると認める場合は、この限りでない」と定めています。割合・年限を具体的に定めた規定は条例になく、還付は市長が個別に「特に必要」と認めた場合に限られる裁量的な例外にとどまるため not_available として扱います。
  • 青森市・青森市霊園:市の各霊園ページと返還ページは、いずれも「すでに納入している一般墓地(埋葬場所)使用料の還付はありません」と記載し、利用申込ページにも「納めていただく一般墓地使用料は、いかなる理由(一般墓地の返還など)があってもお返しすることはできません」とあります。条例第15条第3項は、霊園(一般墓地・合葬墓)の使用料を含む同条第1項・第2項の使用料について「理由のいかんにかかわらず還付しない」と定めています。霊園管理料も、返還届日が属する年度の分の納入が必要で還付はなく、未納があれば納付が必要です。
  • 市原市・市原市墓園:指定管理者の墓園サイトの返還の項は、「返還までにお支払いただいた永代使用料、管理料は一切お返ししません。」と書いています。市作成の「市原市墓園施設使用のご案内」(第10項)も「返還までにお支払いただいた永代使用料、管理手数料は一切お返ししません。」、令和8年度の公募パンフレットも「返還、使用許可取消を問わず、お支払いただいた使用料・管理料はお返しいたしません。」としています。合葬墓特例使用許可制度の案内も、使用区画の返還について「当初お支払いただいた使用料は、返還することができません。」と書いています。年限や割合による一部還付の記載は確認できませんでした。条例の本文は読めておらず(例規集 g-reiki.net が403)、条例が還付をどう定めているかは確認できていません。このため根拠は市の案内(official_municipality_information)です。

横浜市営墓地のように、条例が「返還しない」と定めたうえで例外を納骨施設に限り、一般墓所の還付を定めた条文が見当たらない例もあります。「記載なし」と「還付しない」は別物なので、このページでも分けて数えています。

「還付しない」の中身。但し書きで裁量の余地を残すのは15件

「還付しない」と数えた23件は、中身が2つに分かれます。条例に「ただし、市長が特別の理由があると認めるときは」といった但し書きがあり、還付の余地を残すのが15件。例外を置かない、または使用者の都合による返還に当てはまる例外を確認できなかったのが6件です。前者も、還付の年限・割合を定めた条文が見当たらないため「還付しない」の側に数えています。(読み取り前の2件は表の末尾に別枠で載せています。)

「還付しない」公営墓地23運営主体の但し書きの有無と根拠(2026年10月5日時点)
墓地但し書きの有無根拠確認日
横浜市・横浜市営墓地市長の裁量で還付できる但し書きあり(年限・割合の定めなし)横浜市墓地及び納骨堂に関する条例2026年10月1日
鹿児島市・鹿児島市営墓地市長の裁量で還付できる但し書きあり(年限・割合の定めなし)鹿児島市営墓地条例2026年9月3日
高知市・高知市有墓地市長の裁量で還付できる但し書きあり(年限・割合の定めなし)高知市墓地条例2026年9月3日
京都市・京都市営墓地市長の裁量で還付できる但し書きあり(年限・割合の定めなし)京都市市営墓地条例・同施行規則2026年9月3日
宇都宮市・宇都宮市営墓園市長の裁量で還付できる但し書きあり(年限・割合の定めなし)宇都宮市墓園条例2026年9月3日
金沢市・金沢市営墓地市長の裁量で還付できる但し書きあり(年限・割合の定めなし)金沢市墓地条例2026年9月13日
富山市・富山市営墓地市長の裁量で還付できる但し書きあり(年限・割合の定めなし)富山市霊園条例2026年9月13日
旭川市・旭川市営墓地市長の裁量で還付できる但し書きあり(年限・割合の定めなし)旭川市墓地及び共同墓条例2026年9月18日
盛岡市・盛岡市営墓園市長の裁量で還付できる但し書きあり(年限・割合の定めなし)盛岡市墓園条例2026年9月18日
秋田市・秋田市営墓地市長の裁量で還付できる但し書きあり(年限・割合の定めなし)秋田市平和公園条例ほか3条例2026年9月18日
郡山市・郡山市東山霊園市長の裁量で還付できる但し書きあり(年限・割合の定めなし)郡山市東山霊園条例2026年9月18日
川口市・川口市安行霊園市長の裁量で還付できる但し書きあり(年限・割合の定めなし)川口市霊園設置及び管理条例2026年9月18日
藤沢市・藤沢市西富墓地市長の裁量で還付できる但し書きあり(年限・割合の定めなし)藤沢市西富墓地条例2026年9月18日
倉敷市・倉敷市公園墓地市長の裁量で還付できる但し書きあり(年限・割合の定めなし)倉敷市墓園条例2026年9月18日
高松市・高松市墓地市長の裁量で還付できる但し書きあり(年限・割合の定めなし)高松市墓地条例2026年9月18日
札幌市・札幌市営霊園例外なし、または使用者都合の例外を確認できない札幌市墓地条例2026年9月3日
長崎市・長崎市有墓地例外なし、または使用者都合の例外を確認できない長崎市有墓地条例2026年9月3日
相模原市・相模原市営霊園例外なし、または使用者都合の例外を確認できない市の公式案内・資料2026年9月3日
熊本市・熊本市営墓地例外なし、または使用者都合の例外を確認できない市の公式案内・資料2026年9月3日
船橋市・船橋市営霊園例外なし、または使用者都合の例外を確認できない市の公式案内・資料2026年9月13日
いわき市・いわき市営墓園例外なし、または使用者都合の例外を確認できないいわき市墓園条例2026年9月18日
青森市・青森市霊園読み取り未了青森市霊園条例2026年10月4日
市原市・市原市墓園読み取り未了市の公式案内・資料2026年10月4日

但し書きのある墓地でも、墓じまいの申出が「特別の理由」や「相当の理由」に当たるかを、条文は示していません。年限のような客観的な基準がないぶん、返還届を出す前に管理窓口へ聞き、その答えを聞いてから工事と届出の日程を決めることになります。

90件を「戻る根拠がどこまで確認できるか」で並べ直すと、年限・割合・計算式が公式資料で確認できるのが49件、還付の年限・割合はないが但し書きで裁量の余地があるのが15件、例外を確認できないのが6件、還付についての記載が見当たらないのが18件です。

公式記載が見当たらない18運営主体

神戸市・神戸市立墓園、名古屋市・八事霊園・愛宕霊園、大阪市・大阪市設霊園、新潟市・新潟市営墓地、静岡市・静岡市営墓地、松山市・松山市営墓地、大分市・大分市営墓地、姫路市・姫路市有霊苑、西宮市・西宮市立墓地、尼崎市・尼崎市墓園、奈良市・奈良市営墓地、岡崎市・岡崎市有共同墓地、函館市・函館市東山墓園、函館市・函館市営共同墓地、郡山市・郡山市共用墓地、豊能町・大阪北摂霊園、福井市・福井市営墓地、釧路市・釧路市営墓地(釧路地区)の18件は、返還手続きの案内はあるものの、使用料の還付について条例・公式ページのどこにも記載を確認できませんでした。神戸市立墓園は「年間使用料は届出の年度分を納付する必要があり月割はない」という記載にとどまり、大阪市設霊園は条例の条文自体を今回は確認できていません。記載がないことは、還付がないという意味ではありません。返還届を出す前に管理窓口へ聞いてください。

管理料の扱い(月割・年度分・不還付)

使用料が戻らなくても、管理料は届出の時期で負担が変わります。仙台市営墓地は霊園使用廃止届が提出された月の分まで支払い、年度分を支払済みなら月割で還付。堺市霊園も管理料は月割で還付します。千葉市営霊園は既納年度分から返還月までの月数按分額を控除した額を還付します。

反対に、年度単位で負担が確定する墓地もあります。神戸市立墓園は届出の年度(4月から翌年3月)までの年間使用料を納付する必要があり、月割はありません。京都市営墓地は年度の途中で終了してもその年度を通じて使用したものとみなし、年度分の管理料を納めます。川崎市営霊園は返還の手続きが行われた年度分まで管理料が発生し、相模原市営霊園は3月末日までに返還届を提出すれば翌年度以降の管理料は発生せず、4月1日時点で未完了なら1年分が発生します。札幌市営霊園は墓地管理料を「一度納入された墓地管理料は、いかなる理由があっても返還できません」と案内し、墓じまいによる減免は納入前に申請する必要があります。

つまり、年度末をまたぐかどうかで1年分の管理料が変わる墓地がある。工事の日程と返還届の提出日を決めるとき、この一点だけは先に窓口へ確かめる価値があります。

還付を受ける手続き(請求書の様式)

還付は自動では振り込まれません。返還届とは別に請求の書類を出す墓地が多く、様式名は次のとおりです。

  • 都立霊園:使用料還付請求書(別記第十一号様式)
  • 福岡市立霊園:福岡市立霊園使用料還付請求書(施行規則第10条)
  • 北九州市立霊園:霊園使用料還付願と請求書を返還届とあわせて提出
  • 千葉市営霊園:墓地使用料返還金申請書(様式第19号)・墓地管理料返還金申請書(様式第20号)と振込先口座の情報
  • さいたま市営墓地:墓地使用料還付申請書(様式第17号)
  • 名古屋市みどりが丘公園墓地:過誤納金還付調書・管理料還付請求書
  • 岡山市営墓地:返還届に還付金の振込先口座の記入欄
  • 稲美町奥ノ池墓地:還付申請書(公式様式に含まれる)

様式は各墓地の個別ページに出典つきで載せています。返還届を出したあとに請求書の存在に気づいても、年限を過ぎていれば戻せません。届出と請求を同じ日に出す前提で書類を揃えておきます。

還付と補助金・施設変更との違い

還付は納めた使用料の一部が戻る制度で、根拠は各墓地の条例・規則です。補助金は墓石の撤去費などを自治体が助成する制度で、太田市の八王子山公園墓地や浦安市の市営墓地公園のように対象を自分の市営墓地の使用者に限る例が確認できています。制度のある自治体と条件は補助金の記事で整理しています。

園内の合葬式墓地へ移す「施設変更」も還付とは別の話です。都立霊園は施設の変更の許可を受けたときを使用料還付の対象から除き、明石市石ケ谷墓園は返還と同時に合葬室へ申し込む場合に合葬先の使用料を免除する。どちらが有利かは返還時期と残りの管理料で変わります。手続きの違いは施設変更の記事にまとめています。

届出の時期を決める前に確認する順序

  1. 墓地使用許可証の交付日を確かめる。年限の基準は許可の日。2年・3年・5年・10年のどの内側にいるかで、還付の可能性がほぼ決まる。
  2. 管理窓口に「還付の対象費目」と「管理料の年度の扱い」を聞く。使用料だけか管理料も含むか、年度末をまたぐと管理料が1年分増えるか。
  3. 還付請求書の様式と、返還届との同時提出の可否を聞く。振込先口座の情報が要る墓地もある。
  4. 合葬先へ移す場合は、施設変更と還付の関係を聞く。施設変更を選ぶと還付の対象から外れる墓地がある。
  5. そのうえで工事と届出の日程を決める。原状回復の完了が返還の条件になる墓地が多く、撤去範囲は原状回復の記事で墓地ごとに整理している。改葬許可の窓口は改葬許可(自治体別)データベースで調べられる。

よくある質問

回答はすべて、当サイトが公営墓地90運営主体について条例・施行規則・公式ページを実査した内容と、その集計だけで書いています。公式に記載がない項目は「記載なし」とそのまま答えています。

公営墓地を返還すると、納めた使用料は戻ってきますか?

墓地によります。当サイトが条例・施行規則・公式資料を実査した公営墓地90運営主体のうち、条件つきで還付があるのは49件、条例などで「還付しない」と定めているのが23件、還付についての公式記載が見当たらなかったのが18件でした。条件つきの49件のうち27件は、使用許可の日から2年・3年・5年・10年以内の返還に限っています。

長年使ってきたお墓を墓じまいしても、使用料は戻りますか?

多くの墓地では戻りません。条件つき還付の49件のうち19件は墓石を建てる前(未使用)の返還だけを対象にし、年限を置く27件も使用許可から2〜10年以内に限っています。年限を超えても対象になりうるのは、堺市霊園(3年経過後の返還は使用料の2分の1)と千葉市営霊園(5年を超えても原状に復した場合は面積1平方メートルあたり6,000円)のような段階制の墓地です。

管理料は返ってきますか?

使用料とは別に扱われます。明石市石ケ谷墓園と高砂市公園墓地は使用料と管理料の半額を還付の対象にし、加古川市日光山墓園は使用料の半額のみで管理料を含みません。仙台市営墓地は年度分を支払済みなら月割で還付し、堺市霊園も管理料は月割で還付します。札幌市営霊園は墓地管理料を「いかなる理由があっても返還できません」と案内し、神戸市立墓園は届出の年度分の年間使用料を納める必要があり月割はありません。管理料は「いつ返還届を出すか」で年度分の負担が決まるため、年度末の前に手続きの時期を確かめておきます。

使用料の還付と、墓じまいの補助金は同じものですか?

別の制度です。還付は、納めた使用料の一部を返還時に戻す仕組みで、各墓地の条例・規則が定めます。補助金は、墓石の撤去費など墓じまいにかかった費用の一部を自治体が助成する制度で、太田市の八王子山公園墓地や浦安市の市営墓地公園のように、対象を自分の市営墓地の使用者に限る例が確認できています。両方を持つ自治体もあれば、どちらも持たない自治体もあります。

園内の合葬式墓地へ移す場合も還付はありますか?

扱いが分かれます。都立霊園の施設変更制度は、お墓を返還して遺骨を都の合葬式墓地へ移す仕組みですが、東京都霊園条例施行規則第14条第1号は施設の変更の許可を受けたときを使用料還付の対象から除いています。福岡市立霊園は、合葬式墓所の利用を目的として利用地の全部を返還する場合も原状に復して返還する定めで、3年以内の返還なら使用料の半額が還付の対象です。園内移動だから有利、とは決めつけずに管理窓口へ確認してください。

次の一歩:使用許可証の日付を確かめる

手元の墓地使用許可証で交付日を見て、年限の内側かどうかを確かめる。次に管理窓口へ、対象費目・管理料の年度の扱い・請求書の様式の3点を聞く。ここまでで、届出の時期をどう決めるかの材料は揃います。ご自身の墓地が90例に含まれていれば、墓地ごとの詳細ページに根拠条文と出典を載せています。含まれていない墓地の追加はお問い合わせからお知らせください。

使用料が戻らないと分かっても、墓じまいを急ぐ理由にはなりません。「する・しない・様子見」のどれも同格の選択肢です。当サイトは申請の代理や工事の斡旋は行いませんが、確認すべき項目の整理と公式情報の探し方はお手伝いできます。

支払う使用料・戻る還付・撤去工事の費用をまとめて見渡したいときは、公営墓地の墓じまい費用の記事に、負担するお金と戻るお金を1枚で整理しています。

返還の時期が決まったら、撤去工事の見積もりを複数の石材店に一度に依頼する手段として、一括見積もりサービスという選択肢もあります(以下は広告リンクです)。
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参照元

執筆・編集

大久保亮佑株式会社Kogera代表

生前整理アドバイザー2級(一般社団法人生前整理普及協会、2026年5月取得)

墓じまい・改葬の費用と手続きを、自治体・省庁の一次情報や公的統計にあたって整理しています。掲載内容の企画・データ調査・編集の最終責任を負っています。

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