墓じまい・改葬のよくある質問
墓じまいを考えはじめた方から実際によく届く質問に、当サイトが自治体公式サイトを実査した690自治体・90運営主体のデータで答えます。全国相場を当てはめた推測は書いていません。 公式に記載が見当たらなかったことは「記載なし」とそのまま書き、相場が存在しないもの(離檀料)は存在しないと書いています。
自治体ごとの手数料・窓口・必要書類は改葬許可データベースから、霊園ごとの返還条件は公営墓地の返還条件から個別に確認できます。
全体について
Q. 墓じまいは何から始めればいいですか?
順序を間違えると手戻りが出ます。①家族の合意 ②改葬先を決める ③現在の墓地管理者から埋蔵証明をもらう ④市区町村へ改葬許可を申請する ⑤改葬許可証を受け取る ⑥閉眼供養・遺骨の取り出し・墓石の撤去 ⑦改葬先へ納骨、という流れです。改葬許可証がないと、遺骨を取り出すことも新しい納骨先に納めることもできません。石材店の工事日を先に押さえると、許可証の交付が間に合わずに組み直しになることがあります。全体像は墓じまいの流れ、家族との話し方は家族と話し合うにまとめています。
Q. お墓を継ぐ人がいません。どうすればいいですか?
承継者がいない場合に備えた制度が、公営霊園にもあります。都立霊園の施設変更制度は、承継者がいない使用者が現在の墓所を返還し、遺骨を東京都の合葬式墓地へ移して東京都が管理を引き継ぐ仕組みです。受入先は小平霊園・八柱霊園の合葬式墓地で、合葬式墓地は使用料・年間管理料が不要とされています。 ただし年度により実施の有無・受入霊園・受付期間が異なり、墓所を更地にする費用は使用者の負担です。 考え方は承継者がいないとき、制度の詳細は都立霊園の返還手続き。
手続きについて
Q. 改葬許可はどこに申請しますか?
いま遺骨が納められている墓地・納骨堂がある市区町村の長に申請します(墓地、埋葬等に関する法律第5条)。遺骨の移転先の自治体ではありません。遠方のお墓を移す場合も、申請先は現在のお墓がある市区町村です。都立霊園のように都道府県が設置している霊園でも、改葬許可を出すのは霊園の所在地の区市町村長です。八柱霊園は東京都の霊園ですが所在地が千葉県松戸市であるため、申請先は松戸市になります。自治体別の窓口は改葬許可データベースから引けます。
Q. 改葬許可の申請は郵送でできますか?
自治体によります。当サイトが実査した690自治体では、郵送可と明記していたのが392件、不可と明記していたのが6件、記載が見当たらなかったのが292件でした。記載がないことは「不可」を意味しません。案内ページに書かれていないだけ、という場合が多くあります。 郵送不可と明記していたのは堺市、市川市、吹田市、武蔵野市、狭山市、防府市です。郵送可の一覧は郵送申請できる自治体、実務は郵送申請の進め方。
Q. 改葬許可証は申請してから何日で出ますか?
公表している自治体が少ないのが実態です。690自治体のうち交付までの日数を公表していたのは197件にとどまり、そのうち即日相当と読める記述があったのが44件、1週間以上とされていたのが90件でした。即日で受け取れる前提で石材店の工事日を決めるのは避けてください。即日交付相当の自治体はこちらにまとめています。
Q. 改葬許可申請に必要な書類は何ですか?
全国共通のルールとして、墓地、埋葬等に関する法律施行規則第2条第2項が定める添付書類は3つです。埋蔵証明書(埋葬・埋蔵・収蔵の事実を証する墓地等の管理者の書面)、申請者が墓地使用者本人でない場合の墓地使用者等の承諾書、市町村長が特に必要と認める書類。自治体ごとに差が出るのは3つめです。当サイトが実査した690自治体のうち、必要書類の一覧を公式サイトで確認できたのは687件でした。役割別の内訳は必要書類の記事、申請書の書き方はこちら。
Q. 改葬許可の申請を家族や業者に頼めますか?
多くの自治体が代理申請を認めており、その場合は委任状が必要になります。ただし委任状の様式や、代理人の本人確認書類として何を求めるかは自治体ごとに異なります。整理は代理申請・委任状。 なお当サイトは制度の解説と公式情報への案内を行うもので、申請書の作成代行や個別の記入指導は行っていません。
費用について
Q. 改葬許可の手数料はいくらですか?
自治体ごとに条例で決まるため、全国一律の金額はありません。当サイトが公式サイトを実査した690自治体では、無料と明記していたのが205件、金額を明記していたのが93件、公式サイトに記載が見当たらなかったのが392件でした。金額を確認できたのは神戸市(1体につき300円)、静岡市(遺骨1体につき300円)、富山市(申請書1通につき300円)、西宮市(遺骨1体につき300円)、奈良市(1枚につき300円)、豊中市(1通につき450円)、和泉市(1通につき300円)、宝塚市(市営霊園からの改葬:800円/1体につき、市営霊園以外の市内墓所からの改葬:400円/1体につき)、川西市(許可証1通につき300円)、一宮市(300円)、浦安市(1通300円(案内ページには手数料の記載がなく、市民課の「戸籍関係の証明手数料」ページ https://www.city.urayasu.lg.jp/todokede/testuduki/koseki/1000268.html に「改葬許可証 手数料300円」と記載))、野田市(1通300円)、守口市(1通につき300円)、池田市(300円×人数分(「手数料」と明記)、稲沢市(1通200円(「手数料」と明記)、芦屋市(300円×被埋蔵者数分)、長岡市(300円)、伊勢市(200円(「改葬許可証交付手数料 200円」と明記)、津島市(300円(「遺骨の埋蔵や改葬または分骨をする場合」の項に共通の手数料として明記)、多治見市(1枚300円)、小松市(300円)、豊岡市(許可証1通当たり300円)、輪島市(一通300円)、大和郡山市(1枚につき300円)、柏崎市(1体につき300円(「柏崎市内に埋蔵してあるお骨を移動する場合」の手数料として明記))、泉大津市(300円(春日墓地・公園墓地いずれのページも「手数料」と明記))、長浜市(300円)、岩見沢市(「岩見沢市における改葬許可申請に係る手数料 お骨の数1体につき400円」と明記)、稚内市(「お骨1体につき1件の申請となり、改葬するお骨の数に応じて申請書と手数料200円が必要となります」と明記)、紋別市(「手数料~一つの遺骨につき200円」と明記)、鴨川市(350円(改葬許可申請書記入例PDFに「郵便請求の際、この用紙と一緒に送っていただくもの」として「1.交付手数料 郵便局で『定額小為替』350円を購入し、同封してください」と明記)、印西市(1通300円)、磐田市(300円)、湖西市(改葬許可書発行手数料350円)、伊豆市(1名につき300円)、伊豆の国市(遺骨1体につき300円)、名張市(300円)、伊賀市(300円)、栗東市(350円)、亀岡市(300円(「改葬許可手数料は、1件につき300円となります)、柏原市(300円)、摂津市(300円(「手数料」と明記))、大阪狭山市(300円)、阪南市(300円(「改葬申請1件につき300円の手数料が必要です)、三木市(1人300円)、加西市(1通300円)、丹波市(1通につき300円)、淡路市(300円)、天理市(1通300円)、御所市(300円)、栗原市(300円(「手数料は300円となります」「手数料」と明記))、天童市(400円)、東根市(400円(「手数料」と明記))、常総市(1件につき300円)、鹿嶋市(1通350円)、筑西市(1通450円)、栃木市(1枚につき300円)、加茂市(1通300円)、南魚沼市(改葬1人につき300円)、魚津市(遺骨一体につき300円(申請書ダウンロードページに「手数料 300円」、添付「改葬許可申請必要書類等」PDFに「料金」と明記)、小矢部市(300円)、南砺市(一体につき300円)、射水市(許可手数料300円)、越前市(300円)、甲州市(申請書1件につき300円)、小諸市(改葬許可手数料300円)、伊那市(1通300円)、中野市(1件につき300円)、塩尻市(1体あたり300円(「改葬許可申請に必要な書類等」に「手数料」と明記))、海南市(200円)、橋本市(300円(「手数料300円」と明記))、田辺市(改葬1名につき200円(「その申請書を環境課へ提出した後、記入事項に不備がなければ、市民課で改葬許可証を発行します)、紀の川市(1枚につき200円)、江田島市(1枚につき200円)、三好市(申請1件あたり400円)、観音寺市(350円)、東かがわ市(改葬許可証1通につき400円)、四国中央市(許可証発行手数料 1体につき300円)、香南市(証明手数料として300円必要)、柳川市(許可証交付手数料 1部 300円)、豊前市(改葬許可証発行手数料 300円×改葬される方の人数)、中間市(「改葬許可証」発行手数料は300円(記入要領PDFに「※「改葬許可証」発行手数料は、300円です)、うきは市(1件200円)、糸島市(1件300円)、多久市(1通300円)、武雄市(300円)、嬉野市(1通300円)、大村市(各1通につき300円)、対馬市(許可申請1回につき300円)、宇土市(300円)、宇城市(1件300円)、天草市(一件につき300円)、枕崎市(改葬許可申請の手数料は、1回の申請につき300円)です。 改葬許可証は遺骨1体につき1通必要になるのが一般的で、複数の遺骨を移すと通数分かかることがあります。 近隣の自治体が無料でも自分の自治体が無料とは限りません。一覧は手数料無料の自治体と有料の自治体。
Q. 自治体の公式サイトに手数料が書かれていません。無料ということですか?
違います。「記載がない」ことと「無料である」ことは別です。当サイトが実査した690自治体のうち392件は、公式サイトに手数料の記載が見当たりませんでした。手数料は各自治体の条例で定まるため、記載がないだけで有料の可能性もあります。 当サイトはこうした項目を「公式サイトに記載なし」と表示し、無料と断定しません。数値の扱い方は編集方針に書いています。
Q. 墓じまいの費用は全部でいくらかかりますか?
墓石の撤去工事、離檀のお布施、改葬先の費用、行政手続きの費用に分かれます。撤去工事は区画面積、階段や重機が入るか、遺骨の数、地下構造物をどこまで撤去するかで大きく変わるため、全国相場をそのまま当てはめても意味がありません。条件を入れて試算するには費用シミュレーター、費目の分解は墓じまいの費用の内訳、撤去工事だけの目安は墓石撤去の費用。
Q. 墓じまいに使える補助金はありますか?
「補助金」と呼ばれているものには、直接の補助・墓地返還時の使用料の還付・公営霊園内の施設変更という性質の違うものが混ざっています。 さらに受付中・予算終了・制度廃止・年度未発表と状態も変わります。受付が終了した制度を「利用できる」と書いている情報が多いため、制度名だけでなく現在の受付状態まで確認してください。整理は補助金・還付の見分け方。
Q. 離檀料の相場はいくらですか?
公式な相場は存在しません。当サイトは離檀料に「相場は◯円」という断定を書かない方針です。金額を示す公的な根拠がなく、宗派によっては請求そのものを否定しているためです。 高額な事例が話題になることはありますが、それは例外であって基準ではありません。考え方は離檀にまとめています。
公営墓地について
Q. 市営・町営・都立の墓地を返すときは何が必要ですか?
改葬許可とは別に、墓地そのものを管理者へ返す手続きが必要です。返還届の様式、原状回復をどこまで求められるか、工事届の期限、使用料が戻るかは、霊園ごとに条例・施行規則で定められており内容は一致しません。 当サイトは条例・施行規則・公式配布資料を実査した90運営主体(594か所)を収録しています。 還付の年限は使用許可から3年以内と5年以内に分かれ、対象が使用料だけか管理料も含むかも霊園によって違いました。 指定石材業者の有無は、明記している運営者が16、記載が見当たらなかった運営者が73です。 横断比較は公営墓地の返還条件。
Q. 公営墓地を返還すると使用料は戻ってきますか?
「原則は還付しない。ただし一定期間内なら半額」という形が多く見られます。当サイトが実査した範囲では、高砂市公園墓地と都立霊園が使用許可から3年以内、明石市石ケ谷墓園と加古川市日光山墓園が5年以内でした。 対象費目も一致せず、加古川市は施行規則第10条で「使用料の半額」と定めており管理料を含みません。 一方で横浜市は、条例が「既納の使用料及び管理料は、返還しない」と定め、例外を定める施行規則第7条の対象は納骨施設に限られており、一般墓所の還付を定めた条文は確認できませんでした。 さらに都立霊園では、施設変更制度の許可を受けると施行規則第14条第1号により使用料還付の対象から外れます。還付の条件は工事を発注したあとでは動かせません。見積もりを取る前に管理窓口へご確認ください。詳細は公営墓地の返還条件。
改葬先について
データについて
Q. 改葬は全国でどれくらい行われていますか?
厚生労働省の衛生行政報告例によると、全国の改葬件数は2022年度151,076件、2023年度166,886件、2024年度176,140件です。2024年度は前年比5.5%、2年前比16.6%の増加でした。 ただしこの数字は遺骨の数を数えたものであり、墓じまいをした基数ではありません。1つのお墓から複数の遺骨を移せば、その分だけ件数が増えます。 当サイトの独自調査は改葬許可手数料の全国調査。
Q. ハカラウのデータはどこから取っていますか。引用できますか?
各自治体の公式サイト、条例・施行規則、公式配布資料を1件ずつ実査しています。改葬許可申請データは690自治体・47都道府県、公営墓地の返還データは90運営主体(594か所)。改葬許可データの最終確認日は2026年10月4日です。 すべての事実に出典URLと確認日を付け、公式に記載がない項目は「記載なし」と表示しています。推測で埋めた数値はありません。 報道・記事・資料への引用は歓迎しています(商用媒体を含む)。機械可読データは独自調査データのページから、JSON・CSV・検索API・OpenAPIで取得できます。認証は不要です。
ここにない質問について
自治体ごと・霊園ごとの個別の取り扱いは、改葬許可データベースと公営墓地の返還条件に、出典URLと確認日つきで載せています。 掲載内容の誤りのご指摘や、収録してほしい自治体・霊園のご要望はお問い合わせからお知らせください。 公式情報を確認したうえで反映します。