改葬許可は郵送で申請できる?対応自治体392件と同封物・手数料の払い方(690自治体の実査)

執筆・編集: 大久保亮佑(株式会社Kogera代表/生前整理アドバイザー2級)

更新日: 2026年9月29日

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改葬許可申請は、郵送で受け付ける自治体が多くあります。当サイトが公式サイトを実査した690自治体(47都道府県)のうち、郵送「可」は392件(約57%)。「不可」と明記していたのは6件でした。

お墓は生まれ育った町に、いまの暮らしは遠く離れた場所に。申請のためだけに往復する前に、郵送で足りないかを確かめる。この記事では、郵送で送るもの(返信用封筒・切手・定額小為替・本人確認書類の写し)と見落としやすい条件を、自治体の公式案内から整理します。

この記事の要点(実査データの集計)

先に数字だけ並べます。すべて当サイトが自治体公式サイトを1件ずつ確認した690自治体(47都道府県)の集計で、推測は含みません。

改葬許可申請の郵送に関する要点(当サイト実査690自治体・47都道府県)
項目実査で分かったこと
郵送申請の可否可 392件(約57%)/不可と明記 6件(約1%)/公式ページに記載なし 292件(約42%)
同封物で最も多いもの返信用封筒・返信用切手 305件(郵送可392件中)
切手の金額まで明記38件(110円〜490円分)
定額小為替の同封を案内62件(手数料が有料の自治体)
郵送前の連絡・相談を求める28件
申請先いまお墓・納骨堂がある市区町村(墓地、埋葬等に関する法律 第5条第2項)。改葬先や申請者の住所地ではありません

郵送できるかどうかを法律は決めていません。許可を出すのが「死体又は焼骨の現に存する地の市町村長」であること(墓地、埋葬等に関する法律 第5条第2項)と、申請書の記載事項・添付書類(同法施行規則 第2条)は全国共通に定められていますが、提出の方法(窓口か郵送か)は各自治体の運用です。だから可否が自治体ごとに分かれます。

郵送できる自治体はどれくらいあるか

収録690自治体の内訳は、「可」が392件、「不可」が6件、公式ページに可否の記載自体が見当たらなかったものが292件でした。はっきり不可としている自治体が6件しかない、という点は覚えておく価値があります。遠方だから諦める、代わりに誰かに頼む。その前に、まず郵送で足りないかを確かめる。往復の交通費も、家族に頼む気兼ねもいりません。

実査の過程で公式ページから判断できなかった自治体には、当サイトから担当課へ直接照会したものがあります。新潟市保健所環境衛生課からは「郵送での申請は可能」との回答(2026年7月30日)、品川区戸籍住民課からも同様の回答(2026年8月1日)を得ました。高槻市については、同市のQ&A集に郵送提出の注意事項が明記されていることを保健衛生課への照会とあわせて確認しています(2026年8月1日)。郵送可と確認できた自治体は郵送申請できる自治体の一覧にまとめています。

郵送で申請できる自治体は何件か(集計表)

先の内訳を、もう少し細かく割ります。数えているのは当サイトの実査データそのものなので、収録が増えるたびに、この表の数字も動きます。

改葬許可申請の郵送可否と、郵送可の自治体の手数料(当サイト実査690自治体)
区分自治体数収録全体に占める割合
郵送申請「可」392件約57%
 うち手数料が無料と明記145件約21%
 うち手数料が有料67件約10%
 うち手数料の記載を確認できていない180件約26%
郵送申請「不可」と明記6件約1%
公式ページに郵送の記載なし292件約42%

郵送可の392件のうち、手数料が無料と明記されていたのは145件、有料が67件。無料の自治体なら、返信用封筒だけで郵送が完結します。有料の自治体では、手数料ぶんの定額小為替を郵便局で買う一手間が加わる。この差は、送る前に知っておくと段取りが変わります。手数料の記載を確認できていない180件は、郵送できることは分かっていても、金額が公式ページに見当たらなかったものです。

都道府県別に見ると、郵送可が1件以上ある都道府県は47のうち47。件数が多いのは兵庫県20件・福岡県19件・大阪府18件です。ただし、収録数は県ごとに違います。件数の多い県が郵送に前向き、という読み方はできません。自分の県で郵送可の自治体がいくつあるかは、次の表から確かめてください。

都道府県別の郵送可否(当サイト実査690自治体)
都道府県実査した自治体数郵送可郵送不可記載なし
北海道28件6件0件22件
青森県7件5件0件2件
岩手県8件5件0件3件
宮城県12件8件0件4件
秋田県11件8件0件3件
山形県9件5件0件4件
福島県12件8件0件4件
茨城県26件16件0件10件
栃木県13件4件0件9件
群馬県12件11件0件1件
埼玉県32件17件1件14件
千葉県32件17件1件14件
東京都42件15件1件26件
神奈川県18件11件0件7件
新潟県20件10件0件10件
富山県9件6件0件3件
石川県10件7件0件3件
福井県7件4件0件3件
山梨県8件7件0件1件
長野県18件10件0件8件
岐阜県18件9件0件9件
静岡県22件11件0件11件
愛知県32件15件0件17件
三重県13件10件0件3件
滋賀県11件9件0件2件
京都府12件6件0件6件
大阪府30件18件2件10件
兵庫県26件20件0件6件
奈良県11件6件0件5件
和歌山県8件5件0件3件
鳥取県3件2件0件1件
島根県7件4件0件3件
岡山県13件6件0件7件
広島県14件9件0件5件
山口県13件5件1件7件
徳島県6件3件0件3件
香川県8件4件0件4件
愛媛県11件7件0件4件
高知県9件5件0件4件
福岡県29件19件0件10件
佐賀県10件7件0件3件
長崎県11件7件0件4件
熊本県12件9件0件3件
大分県13件8件0件5件
宮崎県9件5件0件4件
鹿児島県4件2件0件2件
沖縄県1件1件0件0件

表の「記載なし」は、公式ページに郵送の可否が見当たらなかった自治体です。当サイトは推測で「可」「不可」に振り分けていません。

郵送で申請する手順(往復を1回で済ませる順番)

郵送でも、書類の流れは窓口と同じです。違うのは、足りない書類をその場で補えないこと。窓口なら「これも要ります」で済む不備が、郵送では往復1回分の日数になります。順番と、送る前に揃えておくものを押さえておきます。

  1. いまお墓がある自治体の案内ページで、郵送可否と送付先を確かめる
    送付先は本庁の市民課とは限りません。担当が市民課・戸籍課・環境衛生課・保健所と自治体ごとに違ううえ、市営墓地からの改葬だけ別の窓口になると明記していた自治体が7件あります。尼崎市は市営墓園からの改葬は弥生ケ丘斎場管理事務所、それ以外は生活衛生課。姫路市は名古山霊苑からの改葬は同霊苑管理事務所へ申請書・返信用封筒・返信用切手を郵送する方式。新潟市は市営墓地に関するものは保健所環境衛生課または亀田斎場、民営墓地に関するものは各区役所です。
  2. 改葬許可申請書を入手し、いまの墓地・納骨堂の管理者に埋蔵証明(証明欄への署名・押印、または別紙の証明書)をもらう
    様式を公式サイトで配布している自治体は申請書をダウンロードできる自治体の一覧から探せます。管理者が遠方なら、様式を管理者へ郵送して署名・押印を受け、返送してもらう往復が先に1回入ります。役所へ送るのはそのあとです。
  3. 返信用封筒(切手貼付)、本人確認書類の写し、有料の自治体なら定額小為替を同封して送る
    同封物の内訳は次の章で件数つきに示します。定額小為替は郵便局の窓口でしか買えず、平日日中に行く必要があります。返信用封筒の切手額と小為替は、送る当日ではなく、書類が揃う前に用意しておくと待ちが出ません。
  4. 改葬許可証が返送されたら、新しい納骨先の管理者に提出する
    許可証の役割は改葬許可証とはで整理しています。

同封を求められるもの

郵送可の392自治体のうち、具体的な手順や条件の記述まで確認できたのは388件。何を同封するよう書かれていたかを数えると、次のようになります。

郵送申請が可能な自治体が、公式ページで同封を求めていたもの
求められていたもの言及していた自治体数(郵送可392件中)補足
返信用封筒・返信用切手305件許可証を返送してもらうため。ほぼ標準の同封物
切手(額の明記あり)38件110円・180円・490円など、金額まで書いている自治体
申請者の本人確認書類の写し101件窓口なら提示で足りるものを、郵送では写しで送る
日中連絡が取れる電話番号93件記載内容の確認で連絡が入るため。必須としている自治体が多い
定額小為替・郵便小為替62件手数料が有料の自治体で、現金の代わりに同封する
事前の連絡・相談28件郵送前に担当課へ一報を求めるタイプ
簡易書留・レターパック等の追跡郵便12件返送方法を指定・推奨している自治体

圧倒的に多いのが返信用封筒です。改葬許可証は紙で交付されるため、返送手段を申請者側で用意する、という考え方になります。逆にいえば、返信用封筒さえ整えておけば大半の自治体は形になる。仙台市のように「返信用封筒は不要、返信用切手だけ同封」という運用もあるので、封筒の要否は各自治体の案内で確かめてください。

表の件数は「公式ページに書かれていた」数であって、書かれていない自治体で不要という意味ではありません。案内ページにどこまで書くかは自治体によって幅があります。

同封するものの実例(自治体別の公式案内)

件数の表だけでは、実際に何を箱に詰めるのかが見えません。公式ページに具体的な手順まで書かれていた自治体のうち7件を、当サイトが転記した文のまま並べます。

郵送申請の同封物・手順の実例(自治体公式ページの記載を当サイトが転記)
自治体公式ページの記載(当サイトの転記)確認日
西宮市改葬許可申請書(埋蔵・収蔵証明済)、承諾書(該当時)、申請者の本人確認書類の写し、手数料(郵便局で購入する定額小為替)、返信用封筒(切手貼付・宛先記載)を〒662-8567 西宮市六湛寺町10番3号 西宮市役所斎園管理課宛に送付。2026年7月29日
川西市遠方居住の場合は郵送での手続きが可能。必要なもの:定額小為替(郵便局で購入)、返信用封筒(切手貼付・住所氏名記入)、本人確認書類のコピー。2026年7月29日
池田市郵送で申請する場合は、埋蔵(収蔵)証明書の原本(人数分)・記入した改葬許可申請書(人数分)・手数料(300円×人数分。郵便局で定額小為替を購入)・申請者の本人確認書類のコピー(マイナンバーカード、運転免許証等)・返送用封筒及び切手(送り先を記入)を総合窓口課へ送付する。後日、改葬許可証(人数分)が郵送される。切手額の記載なし。2026年9月13日
稲沢市郵送で申請する場合は、改葬許可申請書(管理者の証明済み。1体につき1枚)・本人確認書類のコピー・申請者と亡くなった方の関係がわかる戸籍謄本等(コピー可)・承諾書(申請者と墓地使用者が異なる場合)・委任状(申請者の住所と異なる方の住所へ送付を希望する場合)・手数料(定額小為替 1通200円)・返信用封筒(切手を貼ったもの)を市民課へ送付する。切手額の記載なし。2026年9月13日
名張市「提出時に必要なもの(郵送申請の場合)」として、改葬許可申請書・東山墓園使用許可証(両面コピー)または埋蔵証明書・手数料300円×人数分の定額小為替(郵便局で購入)・本人確認用書類のコピー(免許証・保険証等)・返信用封筒(切手貼付・宛名記入)を、封筒表に「改葬許可証申請書在中」と記入のうえ名張市役所地域環境部環境対策室宛に郵送する。2026年9月18日
鴨川市改葬許可申請書記入例PDFに、郵便請求の際に同封するものとして、1交付手数料(定額小為替350円)、2返信用封筒(宛名記入・返信用切手貼付)、3申請者本人の確認書類(運転免許証や健康保険証等のコピー等)、4新しい墓地を購入したことが分かる書類(契約書、領収書等のコピー)が明記されている。宛先は〒296-8601 千葉県鴨川市横渚1450番地 鴨川市役所市民生活課。2026年9月18日
長浜市「郵送での手続きも可能です。郵便局の定額小為替300円分を同封ください。受付後、約1週間程度で、改葬許可証を郵送します」と明記。送付先は〒526-8501 滋賀県長浜市八幡東町632番地 環境保全課。2026年9月18日

読み比べると、顔ぶれはほぼ同じです。申請書、返信用封筒、本人確認書類の写し、有料なら定額小為替。違いは細部にあります。稲沢市は定額小為替の額を「1通200円」、鴨川市は「350円」と書いていて、同じ小為替でも額は自治体ごとに違う。池田市と名張市は「300円×人数分」で、遺骨の数だけ小為替も申請書も増えます。

鴨川市は、新しい墓地を購入したことが分かる書類(契約書・領収書のコピー等)まで同封物に挙げています。長浜市は「受付後、約1週間程度」で許可証を郵送すると書いていました。手数料がある自治体も、額と同封物の組み合わせは一様ではありません。

切手代・定額小為替の実際

切手について金額まで書いていたのは38件でした。実際の記載を並べると、幅の広さが見えてきます。札幌市は返信用郵便切手490円分(簡易書留郵便350円+普通郵便140円の内訳つき)。仙台市は改葬者名簿1〜8枚までの場合に110円分。宝塚市は180円切手を貼った角2サイズの返信用封筒を指定しています。八王子市・町田市・久留米市は110円。同じ「返信用封筒」でも、額はここまで違います。

手数料が有料の自治体では、現金書留ではなく定額小為替を使う運用が一般的です。実査で小為替に触れていたのは62件。富山市は「郵送の場合、手数料300円は郵便小為替で同封。窓口の場合は現金払い」と書き分けています。一宮市は手数料分の定額小為替に加え、許可証を郵送で受け取るなら110円切手も同封するよう案内。宝塚市も手数料分の郵便小為替を返信用封筒と一緒に送る方式です。小為替は郵便局の窓口で買う必要があり、発行手数料も別にかかります。当日に思い立って揃うものではない、と考えておいてください。手数料そのものの分布(無料205件・有料93件)は手数料の記事で整理しています。

切手が足りなかったらどうなるか。三鷹市は「切手が不足する場合は不足分受取人払いで返信」と明記していました。すべての自治体がこう扱うとは限りませんが、少なくとも足りない=即やり直し、ではない例があります。有料の自治体では小為替の扱いまで細かく書かれていることがあり、静岡市は「郵送提出時は手数料を郵便局で定額小為替証書に替えて同封し(証書には何も記入しない)、申請者の住所・氏名を記入して110円分の切手を貼った返信用封筒を同封する」と案内しています。証書に受取人名を書いてしまうと使えなくなるので、この一文は覚えておく価値があります。

手数料の払い方(定額小為替が基本、現金書留は自治体次第)

手数料が有料の自治体で最も多いのは、定額小為替です。実査で触れていたのは62件。手数料の額そのものは、有料と判明した自治体で200円から800円まで幅があります(括弧内の改定予定額や計算例は数えていません)。

現金書留に触れていた自治体も4件あり、扱いは分かれます。輪島市は「定額小為替または現金書留」(2026年9月18日確認)、常総市は「現金書留または定額小為替」(2026年9月18日確認)。どちらも認める自治体です。一方で柏原市は「郵送の場合、現金や切手では受付できません」と明記しています(2026年9月18日確認)。手慣れた方法で送ったら受け付けられない、ということが起こりうるので、手数料の支払い方法は案内ページの一文を確かめてから決めます。

小為替の扱いにも細かい指定があります。大和郡山市は「郵便局で購入、無記名で送付」(2026年9月18日確認)。亀岡市は、ゆうちょ銀行で購入し、受取人欄は空欄のまま送るよう案内しています(2026年9月18日確認)。自分の名前や宛先は書き足さない、という指定です。

送ってから届くまで何日か(公式記載の原文)

郵送の場合、往路の配達・審査・復路の配達が積み上がります。交付までの時間を公式に示していた197自治体のうち、窓口と郵送で日数を書き分けている自治体の記載を、原文のまま速い順に並べます。

改葬許可証の交付までの時間(郵送・窓口の書き分けがある自治体を中心に、公式サイトの記載を転記)
自治体公式サイトの記載(原文)確認日
大津市窓口申請は受付後10~30分程度、郵送申請は受付後1~2日で交付2026年7月29日
下関市窓口申請:15分程度で交付。郵送申請:1週間程度。2026年7月13日
柏市窓口は原則即日(件数により翌日以降の場合あり)、郵送は約1週間2026年7月29日
和泉市窓口申請は受付後45分前後で交付、郵送申請は受付後改葬許可証交付まで1週間程度2026年7月29日
東大阪市受付後、1週間以内に申請者住所へ改葬許可証を送付(公式記載)2026年7月29日
明石市土日祝日をのぞき1週間程度で改葬許可証を郵送2026年7月29日
尼崎市改葬許可証の発行に2週間から3週間程度かかる旨の記載あり(案内ページ・手引きとも。日数に余裕をもって申請するよう案内)。受取は返信用封筒での郵送2026年9月2日

郵送は「受付後1〜2日」から「2〜3週間」まで。ここに往復の配達日数が加わります。不備があれば盛岡市の注意書きどおり「郵便でのやりとりが複数回になる」ため、石材店の工事日や納骨日は、許可証が手元に届いてから確定させるのが安全です。日数の記載がない自治体(493件)では、送る前に電話で目安を聞いておくと、待っている間の不安が減ります。

見落としやすい条件

金額以外にも、郵送ならではの条件があります。まず連絡先の記入。93件が電話番号や連絡先に言及していました。窓口なら口頭で済む確認が、郵送では電話に置き換わるためです。生駒市は「平日日中に連絡のつく電話番号を記載してください」、豊橋市は電話番号・メールアドレスを必ず記入するよう求めています。

次に原本か写しか。大阪市は「本人確認書類を除き、必要書類は原本が必須」。三鷹市も同封書類はすべて原本でコピー不可としています。一方で八千代市は「本人確認書類は郵送の場合コピー可」。窓口では提示で済むものが、郵送では写しになったり原本になったりする。ここは自治体ごとに読み分けが要ります。

事前の連絡を求めるタイプも28件ありました。豊田市は、事前に申請書の写しをFAXまたはメールで送って内容確認を受けてから一式を郵送する方式で、許可証の返送は簡易書留かレターパックプラスのみ。姫路市・厚木市・小田原市・豊島区も、郵送を希望する場合はまず担当へ相談するよう案内しています。いきなり送らないほうがいい自治体がある、ということです。

細かいところでは、越谷市が「消せるボールペンでの記入は不可」、和歌山市が「『改葬の場所』欄が未記入の場合は受付不可」と釘を刺しています。 盛岡市には「書類の不備・不足がある場合は郵便でのやりとりが複数回になることがある」という注意書きが。往復するたびに数日が飛びます。急ぐなら、送る前に一度電話で確認するほうが速いこともあります。

逆に、郵送だからこそ書類が減る例もあります。柏市は「郵送の場合は戸籍謄本の同封は不要」としており、交付までは1週間程度と案内しています。久留米市は窓口での代理申請には委任状を求める一方、郵送申請では委任状不要としています。

原本を送るのが不安、という声もあります。改葬先の使用許可証や受入証明書は、新しい納骨先でも使う大切な書類です。三鷹市は「改葬先の使用許可証・受入証明書は審査後に改葬許可証と併せて原本を返送」と明記しており、福岡市は窓口提出ですが「申請書と別表は同じ内容を2部作成して2部とも提出し、1部は改葬許可証に添付して返却される」方式。原本が戻ってくるかどうかは、送る前に案内ページで確かめておくと安心です。

つまずきやすい点(埋蔵証明書・人数分・小為替の期限)

郵送ならではの落とし穴を、公式ページに書かれていた事実だけで拾います。

埋蔵証明書は原本のことがある。郵送手順に「原本」が出てきた自治体は、郵送可の392件のうち8件でした。池田市は「埋蔵(収蔵)証明書の原本(人数分)」を送るよう案内しています(2026年9月13日確認)。墓地の管理者に書いてもらった証明を、送る前に写しを取っておけば、手元に記録が残ります。

遺骨の数だけ、書類が増える。池田市は手数料も「300円×人数分」で、申請書も人数分、返送される改葬許可証も人数分です。名張市も「手数料300円×人数分」と書いています。改葬する遺骨が複数なら、小為替も申請書も掛け算になる点を、最初に数えておいてください。

定額小為替には有効期限がある。亀岡市は「有効期限は発行日から6カ月(残り1週間以上のものを送付)」と案内しています(2026年9月18日確認)。埋蔵証明書の署名を待つあいだに小為替を買っておくと、待ち時間が長引いたときに期限が近づく。書類が揃う目処が立ってから買うほうが安全です。

封筒の書き方や、返信先の指定にも決まりがある。名張市は封筒の表に「改葬許可証申請書在中」と記入するよう案内しています(2026年9月18日確認)。摂津市は、令和6年10月1日から郵送料金が値上がりしたため、返信用封筒には値上げ後の料金分の切手を貼るよう案内し(2026年9月18日確認)、古い料金の切手では不足になります。許可証を申請者と別の住所へ送ってほしいときは、稲沢市が委任状を求めています(2026年9月13日確認)。

ここで挙げたのは、それぞれの自治体の案内に書かれていた条件です。ほかの自治体に同じ決まりがあるとも、ないとも言えません。

郵送を受け付けていない自治体

実査した範囲で、郵送不可と明記していたのは次の6件です。堺市・市川市・吹田市・武蔵野市・狭山市・防府市。堺市は堺市立斎場の窓口での申請のみ。市川市は「郵送での申請は受け付けておりません」と公式ページに書いています(理由の記載はありません)。吹田市については当サイトから市民室へ照会し、「郵送での申請は受け付けておらず、原則窓口のみでの受付となる」との回答を得ました(2026年8月1日)。

窓口へ行けない事情があるなら、家族に窓口へ立ってもらう選択肢もあります。その場合に委任状が要るかどうかは自治体によって違うため、委任状が必要な場合の整理をご覧ください。

記載がない自治体はどう考えるか

いちばん多いのが、実はこの292件です。公式ページに郵送の可否そのものが書かれていない。当サイトはこれを「可」とも「不可」とも決めつけず、記載なしとして扱っています。推測で埋めれば、この記事もデータベースも信用できないものになるからです。

ただ、記載がない=できない、ではありません。岡山市は本文に郵送の記載がない一方、申請書の様式に「送付先を変更」欄があり、少なくとも許可証の郵送返送は運用上あり得ると読めます。高松市の手続きフロー図にも「申請者に改葬許可証を郵送します」との記載が。中野区は「窓口にお出でいただくことができない場合は、戸籍係までお問い合わせください」と、個別対応の余地を示しています。

一方で、京都市のように「申請は窓口までお越しください」と書いている自治体もあります。記載がないなら電話で聞く。それがいちばん確実で、たいていは数分で済みます。

当サイトは、制度の一般的な解説と公式情報への案内を行うものです。書類作成の代行や記入指導は行いません。郵送の可否や同封物の判断に迷う場合は、申請先の自治体窓口へ直接ご確認ください。

自分の自治体を調べる

いま墓地がある市区町村の郵送可否は、当サイトの郵送申請できる自治体の一覧で確かめられます。郵送可と確認できた392件を、公式ページの記載・確認日・出典つきで並べたものです。

一覧に名前がなくても、郵送できないとは限りません。郵送不可と明記していた自治体は6件、公式ページに記載がなかった自治体が292件、まだ実査していない自治体もあります。その場合は、改葬許可の自治体別データベースで市区町村名を探し、収録があれば、郵送の可否・手数料・窓口を1ページで見られます。収録がなければ、案内ページの確認か、担当窓口への電話が確実です。

よくある質問

回答中の件数は、当サイトが自治体公式サイトを実査した690自治体(47都道府県)のデータからの集計です。

改葬許可申請は郵送でできますか?

自治体によります。当サイトが自治体公式サイトを実査した690自治体(47都道府県)では、郵送申請を「可」としていたのが392件(約57%)、「不可」と明記していたのが6件、公式ページに郵送の可否そのものが書かれていないものが292件でした。申請先は、いまお墓や納骨堂がある市区町村です(墓地、埋葬等に関する法律 第5条第2項)。

郵送で申請するとき、何を同封しますか?

郵送可の392自治体のうち具体的な手順まで確認できた388件では、返信用封筒・返信用切手に触れていたのが305件で最多でした。ほかに、本人確認書類の写し(101件)、日中に連絡が取れる電話番号(93件)、手数料が有料の自治体で同封する定額小為替(62件)が挙がっています。件数は公式ページに書かれていた数で、書かれていない自治体で不要という意味ではありません。

返信用封筒の切手はいくら分を貼りますか?

金額まで明記していた自治体は38件で、110円から490円分(簡易書留分を含む)まで幅があります。許可証の枚数や、簡易書留・レターパックを指定するかどうかで変わるため、いまお墓がある自治体の案内ページで確かめてください。切手が不足した場合は「不足分受取人払いで返信」と明記する自治体もあります。

定額小為替はどんなときに必要ですか?

改葬許可証の手数料が有料の自治体に郵送で申請するとき、現金の代わりに同封する支払い手段です。実査した範囲で、郵送時に定額小為替(郵便小為替)の同封を案内していたのは62件でした。郵便局の窓口で購入し、発行手数料が別にかかります。手数料が無料の自治体(実査で「無料」と明記していたのは205件)では不要です。

郵送だと改葬許可証はいつ届きますか?

交付までの日数を公式サイトに書いていた自治体は197件で、そのうち1週間以上かかるとの記載が90件ありました。窓口なら即日、郵送なら1週間程度という案内が多く見られます。大津市は「郵送申請は受付後1〜2日で交付」、柏市は「郵送は約1週間」、尼崎市は「2週間から3週間程度」と幅があります。書類に不備があると郵便のやりとりが複数回になることがあるため、石材店の工事日や納骨日より前に、余裕を持って送ってください。

郵送申請の送付先は、市役所の本庁ですか?

本庁の市民課とは限りません。担当は市民課・戸籍課・環境衛生課・保健所など自治体ごとに違い、市営墓地からの改葬だけ斎場や霊園の管理事務所が窓口になる自治体も7件ありました(新潟市・姫路市・尼崎市・宮崎市・明石市・松本市・恵那市)。宛先を間違えると転送に日数がかかります。当サイトの自治体別ページで担当部署を確かめてから送ってください。

郵送で申請できる自治体は、どこで調べられますか?

当サイトの「郵送申請できる自治体の一覧」で、郵送可と確認できた392件を確認日・出典つきで見られます。実査した690自治体を都道府県ごとに数えると、郵送可が1件以上ある都道府県は47都道府県、件数が多いのは兵庫県20件・福岡県19件・大阪府18件です。ただし収録数は県ごとに違うため、件数の多さが「その県は郵送に前向き」を意味するわけではありません。一覧にない自治体は、郵送不可(6件)とは限らず、公式ページに記載なし(292件)やまだ収録していない自治体もあります。

手数料は現金書留で送ってもよいですか?

自治体で分かれます。定額小為替の同封を案内していたのは62件で、現金書留にも触れていたのは4件でした。輪島市は「定額小為替または現金書留」、常総市は「現金書留または定額小為替」と書いています。一方、柏原市は「郵送の場合、現金や切手では受付できません」と明記しています。手数料が無料の自治体(実査で「無料」と明記していたのは205件)では、どちらも要りません。

埋蔵証明書は原本を郵送しますか?

原本を求める自治体があります。池田市は「埋蔵(収蔵)証明書の原本(人数分)」を送るよう案内し、三鷹市は同封書類をすべて原本(コピー不可)としています。郵送手順に「原本」が出てきた自治体は、郵送可の392件のうち8件でした。書かれていない自治体で写しが通用するという意味ではないので、送る前に案内ページで原本か写しかを確かめ、原本を送るときは、返却されるかどうかも見ておいてください。

次の一歩:自分の自治体の郵送可否を調べる

郵送は多くの自治体で使える手段です。返信用封筒と切手、連絡先の記入。この3点を押さえておけば、大きく外すことはありません。あとは、お墓のある市区町村の案内に合わせるだけ。

自治体によっては、郵送に加えてオンライン申請も選べます。マイナンバーカードの要否や添付書類の形式まで公式ページで比較し、自分が揃えやすい方法を選んでください。

当サイトの自治体別データベースでは、郵送可否・必要書類・窓口・手数料を、公式サイトの出典と確認日つきで公開しています。収録数は毎月増やしていく予定で、この記事の件数もDBの更新にあわせて自動で切り替わります。送るものを整える前に、必要書類の一覧と申請書の書き方で全体像を確かめておくと迷いが減ります。

許可証が届いたあとに動くのは、墓石の撤去です。費用の中で最も金額が動く部分なので、複数の石材店の見積もりを比べることで下がる余地があります。一括見積もりサービスを使う手もあります(以下は広告リンクです)。
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執筆・編集

大久保亮佑株式会社Kogera代表

生前整理アドバイザー2級(一般社団法人生前整理普及協会、2026年5月取得)

墓じまい・改葬の費用と手続きを、自治体・省庁の一次情報や公的統計にあたって整理しています。掲載内容の企画・データ調査・編集の最終責任を負っています。

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