改葬許可は必要?不要?|自宅保管・散骨・同一墓地内・土葬など8つの場合で判定

大久保亮佑

執筆・編集: 大久保亮佑株式会社Kogera代表生前整理アドバイザー2級

更新日: 2026年9月8日

改葬許可は要る?要らない?自宅保管・散骨・同一墓地内・土葬・遺骨がない場合など8つの場合を、法律の定義と自治体の公式文言で判定する早見表

改葬許可が要るかどうかは、遺骨が「いまどこにあって、どこへ行くか」で決まります。法律は改葬を「埋葬した死体を他の墳墓に移し、又は埋蔵し、若しくは収蔵した焼骨を、他の墳墓又は納骨堂に移すこと」と定義しており、ここに当てはまらない移動には許可の仕組みそのものがありません。

自宅に置いてきた遺骨の納骨、散骨、同じ霊園の中での移動、土葬のお墓。八王子市・府中市・福岡市・舞鶴市・水戸市が公式に要否を案内しており、当サイトが実査した149自治体(45都道府県)でも「同一墓地内でも許可が必要」と明記していたのは3件、自宅・散骨に触れていたのは4件でした。

早見表:あなたの場合、改葬許可は要るか(自治体公式ページの文言にもとづく)

遺骨の動き改葬許可根拠にした公式の文言
① 火葬後ずっと自宅 → お墓・納骨堂不要八王子市・福岡市・舞鶴市・武蔵野市(埋火葬許可証で納骨)
② 一度納めた後に引き取って自宅 → 別のお墓必要府中市(申請先は遺骨がいまある自宅の市区町村)・舞鶴市
③ お墓 → 別のお墓・納骨堂(同じ霊園の別区画を含む)必要法 第5条。同一園内も必要と明記: 八王子市・府中市ほか実査3
④ お墓 → 散骨不要と案内する例あり八王子市・府中市。条例で規制する自治体あり(熱海市・伊東市など)
⑤ お墓 → 自宅で手元供養自治体で割れる静岡市「管理者へ相談」・中央区「不要なことが多いが事前確認を」
⑥ 遺骨が土に還って残っていない不要(掘る前は要注意)水戸市「不要」・舞鶴市「掘り返す前に許可を」
⑦ 土葬の遺骨 → 別のお墓必要+火葬法 第2条第3項・第4条第2項。八王子市・長崎市
⑧ 遺骨の一部だけ分ける(分骨)不要(分骨証明書)施行規則 第5条。舞鶴市・松戸市

自治体名は、その自治体が公式ページに明記していたことを示します。記載のない自治体で同じ扱いになるとは限らないため、迷う場合はいまお墓がある市区町村の窓口に確認してください。

判定の物差しは、法律の「改葬」の定義

改葬に市区町村長の許可が要ることは、墓地、埋葬等に関する法律(昭和23年法律第48号)第5条第1項が定めています。「埋葬、火葬又は改葬を行おうとする者は、厚生労働省令で定めるところにより、市町村長の許可を受けなければならない」。では、何が「改葬」なのか。同法第2条第3項の定義はこうです。

「この法律で『改葬』とは、埋葬した死体を他の墳墓に移し、又は埋蔵し、若しくは収蔵した焼骨を、他の墳墓又は納骨堂に移すことをいう。」(e-Gov法令検索

この一文を分解すると、条件は3つになります。第一に、遺骨(または遺体)がいま、お墓や納骨堂に納められていること。第二に、移すべき遺骨が実際に存在すること。第三に、移す先が別のお墓か納骨堂であること。3つが揃えば改葬で、許可が要ります。どれか1つでも欠けると、法律の文言上は改葬に当たりません。自宅にずっとある遺骨(第一が欠ける)、土に還った遺骨(第二が欠ける)、散骨や手元供養(第三が欠ける)が、その典型です。

ただし、法律の文言から外れるからといって、自治体の窓口が全件「不要です」と即答するわけではありません。掘ってみるまで遺骨の有無が分からない、自宅から先にまた別のお墓へ移すことがある、といった実務上の理由で、自治体ごとに案内の仕方が違います。以下では、自治体が公式ページに書いている文言そのものを、場合ごとに並べます。

3つの問いで、あなたの場合を分ける

順番に答えていくと、上の早見表のどの行に当たるかが決まります。

  1. 問い1:その遺骨は、いまお墓か納骨堂に納められていますか?
    「いいえ。火葬してからずっと自宅にある」なら、改葬ではありません(早見表①)。火葬のときに受け取った埋火葬許可証で納骨できます。「はい」なら問い2へ。「以前は納めていたが、引き取っていま自宅にある」は問い3へ(早見表②)。
  2. 問い2:遺骨は実際に残っていますか?
    土葬で年月が経ち、土に還って何も残っていない場合は、改葬の対象になる遺骨がありません(早見表⑥)。ただし開けてみるまで分からないため、掘る前に許可を取っておく順序を案内する自治体があります。遺骨がある(土葬の遺体を含む)なら問い3へ。
  3. 問い3:移す先は、別のお墓か納骨堂ですか?
    「はい」なら改葬で、許可が必要です。同じ霊園の別区画でも同じです(早見表③)。土葬の遺骨なら火葬の手当てが加わります(⑦)。「いいえ。散骨する・自宅で供養する」なら法律の定義から外れますが、自治体の案内が割れるところなので、下の節で公式文言を確かめてください(④⑤)。

自宅にある遺骨:一度も納めていないか、引き取ったか

同じ「自宅にある遺骨」でも、2つに分かれます。ひとつは、火葬のあと一度もお墓や納骨堂に納めていない遺骨。もうひとつは、以前お墓に納めていたものを取り出して、いま自宅に置いている遺骨です。前者は改葬に当たらず、後者は当たります。

前者について、八王子市は「改葬には当たりません。火葬後にお渡ししている火葬済証明された埋火葬許可証を納骨先の墓地管理者に提出してください」、福岡市は「火葬後、自宅に保管している遺骨を墓地や納骨堂に納める場合は、改葬許可の申請は必要ありません」と案内しています。舞鶴市は改葬許可が必要ない場合として「火葬後、自宅に保管していたご遺骨を墓地(納骨堂)に移動するとき・・・『火葬許可証』で納骨できます」を挙げ、武蔵野市は「火葬後ご遺骨を一度も埋葬せず自宅に保管されている場合は、市町村窓口ではなく直接埋葬先のお寺・墓地等でお手続きください」と、窓口に来る必要がないことまで書いています。東京都保健医療局のよくある質問も、自宅の仏壇に骨壷を置いている場合について「墓地、埋葬等に関する法律では、自宅での焼骨の保管については特に規定はありません」と答えています。

このとき使う書類が、埋火葬許可証です。火葬場で火葬済みの証明を受けたもので、墓地・納骨堂の管理者はこれを受理してから納骨します(法第14条)。なくした場合の扱いは埋葬許可証とはで整理しています。

後者、つまり一度納めた遺骨を引き取って自宅に置いている場合は、別のお墓へ移す時点で改葬になります。府中市は「都立多磨霊園から遺骨を引き取り自宅に安置している場合は、自宅のある市区町村で改葬の手続きをしてください」と案内しており、申請先が「いまお墓がある自治体」ではなく「遺骨がいまある自宅の自治体」に変わる点に注意が要ります(後述)。舞鶴市も「自宅から、さらにほかの墓地(納骨堂)に移すときには、改葬許可が必要になります。ご遺骨を現在の墓地(納骨堂)から取り出されるときに、管理者から埋蔵(収蔵)証明を受けておいてください」と、取り出す時点で証明を確保しておく段取りを示しています。

同じ墓地・同じ霊園の中で移す

「同じ敷地内なら許可は要らない」という説明を見かけることがありますが、公式の案内はそうなっていません。八王子市は「同一園内の別の区画(墓地)に改葬するときにも、改葬の手続きが必要です」、府中市は「同一園内の別の区画(墓地)に改葬する場合や、永代供養墓へ改葬する場合は手続きが必要です」と明記しています。法律の定義が「他の墳墓」への移動を改葬としているためで、隣の区画も「他の墳墓」です。

当サイトの実査でも、次の3自治体が同じ趣旨を公式ページに書いていました。

「同一墓地内の移転でも許可が必要」と明記していた自治体(当サイト実査データの原文)
自治体公式ページの記載(原文)確認日・出典
江戸川区同一墓地内での移転(墓石の改修を除く)でも改葬許可が必要2026年9月3日出典
文京区同一墓地内での移転(墓石の改修を除く)でも改葬許可が必要2026年9月3日出典
佐賀市同一墓地内の移転でも許可が必要2026年7月29日出典

江戸川区・文京区の文言にある「墓石の改修を除く」が、境界線を示しています。遺骨を動かさずに墓石を建て替えるだけなら改葬ではない。区画を移すなら改葬。公営墓地で一般墓地から園内の合葬式墓地へ移す場合だけは運営者ごとに扱いが分かれ、明石市石ケ谷墓園のように一般的な改葬手続きを不要と案内する例と、都立霊園のように「改葬」として扱う例があります。公営墓地の施設変更で公式資料を比べています。

散骨する・自宅で手元供養する

移す先がお墓でも納骨堂でもない場合です。散骨について、八王子市は「改葬には当たりません。八王子市では、散骨について届出や許可申請などの制度はありません」、府中市は「散骨の場合、改葬の手続きは必要ありません」と案内しています。東京都保健医療局の「散骨に関する留意事項」も、法による手続きはないとしたうえで「地元の自治体に確認することをお勧めします」と書いています。

ここで見落とせないのが条例です。散骨を禁止する全国一律の法律はない一方、北海道長沼町・岩見沢市、埼玉県秩父市、静岡県熱海市・伊東市のように条例や指針で散骨を規制する自治体があります。改葬許可が要らないことと、散骨をどこで行ってよいかは別の話で、実施する海域・土地の自治体の条例を先に確かめる必要があります。費用や業者選びとあわせて海洋散骨の記事で整理しています。散骨の前に遺骨を粉状にする作業は粉骨の記事をどうぞ。

自宅で手元供養する場合は、自治体の案内が割れます。当サイトの実査で自宅への引き取り・手元供養・散骨に触れていた4自治体の文言を、そのまま並べます。

自宅での保管・手元供養・散骨について、改葬許可の案内ページで触れていた自治体(当サイト実査データの原文)
自治体公式ページの記載(原文)確認日・出典
福岡市火葬後に自宅で保管している遺骨を納める場合は改葬許可不要(埋火葬許可証を提出)2026年9月3日出典
静岡市自宅への引取や散骨は手続きが異なるため現墓地の管理者へ相談との案内2026年9月3日出典
尼崎市土葬されている場合・分骨・自宅供養等の場合は要相談2026年9月2日出典
中央区散骨・手元供養の場合は不要なことが多いが事前確認をと注記2026年9月2日出典

静岡市は「手続きが異なるため現墓地の管理者へ相談」(2026年9月3日確認)、中央区は「不要なことが多いが事前確認を」(2026年9月2日確認)。「不要と断定」でも「必要」でもなく、確認を求める書き方が多い。取り出す時点では、いまの墓地の管理者との間で区画の返還や閉眼供養の段取りが要ることも変わりません。舞鶴市が案内するように、取り出すときに管理者から埋蔵(収蔵)証明を受けておけば、あとで別のお墓へ移すと決めたときに改葬許可の申請書類が揃います。

遺骨が土に還って残っていない

古い土葬のお墓では、開けてみたら遺骨が土に還っていて何も出てこない、ということが起こります。移す遺骨がなければ、法律の定義上の改葬は成立しません。水戸市は「遺骨が存在しない場合(土葬し、土にかえった場合など)は改葬手続きは不要です」と案内し、記入例の注記でも「土葬の土や遺品などは改葬許可の対象にならない」としています。

問題は、掘るまで分からないことです。舞鶴市は改葬許可が必要ない場合に「土葬の場合などで、既にご遺骨が土に返っているとき」を挙げつつ、続けてこう書いています。「ただし、改葬の許可はお墓を掘り返す前に必要です。ご遺骨が残っている可能性があるときは、事前に改葬の許可を受けてください」。遺骨が残っていた場合に無許可で動かすことになるのを避けるための順序です。土に還っている見込みでも、先に申請しておく進め方が確実だと言えます。

土葬のお墓:改葬許可のほかに火葬が要る

土葬の遺骨(遺体)が残っている場合、法律の定義は「埋葬した死体を他の墳墓に移し」も改葬としているので、許可が要ります。加えて、火葬は火葬場でしか行えません(法第4条第2項「火葬は、火葬場以外の施設でこれを行つてはならない」)。つまり土葬の遺骨を別のお墓や納骨堂へ納めるには、改葬許可と、火葬の手当ての両方が要ります。

八王子市は「改葬先が八王子市内の場合は、一度火葬をする必要があります。土葬骨の火葬については、発行した改葬許可証で火葬することができます」と、改葬許可証が火葬の許可を兼ねる運用を案内しています。長崎市も「再火葬や土葬遺体の火葬にも改葬許可証が必要」とし、市内で火葬する場合の斎場への予約先まで示しています(2026年9月3日確認)。前橋市は「土葬された遺体の改葬や分骨など、詳しい内容についてはお問い合わせください」と、個別対応にしています。当サイトの実査で土葬に触れていた自治体は次の5件です。

改葬許可の案内ページで土葬に触れていた自治体(当サイト実査データの原文)
自治体公式ページの記載(原文)確認日・出典
長崎市再火葬や土葬遺体の火葬にも改葬許可証が必要(市内で火葬する場合はもみじ谷葬斎場 095-861-0298へ予約)2026年9月3日出典
尼崎市土葬されている場合・分骨・自宅供養等の場合は要相談2026年9月2日出典
前橋市土葬された遺体の改葬や分骨など特殊なケースは個別問い合わせが必要との案内あり2026年7月29日出典
秋田市市営墓地(平和公園・南西墓地・河辺墓地・北部墓地)が関わる場合の手続きは同ページに別記載があり、市営墓地用の様式(埋蔵・改葬届、遺骨埋蔵(焼骨)・埋葬(土葬)証明書 など)は「市営墓地に関する様式集」( https://www.city.akita.lg.jp/kurashi/1005988/1004248.html )に掲載2026年9月3日出典
水戸市記入例の注記: 申請書は遺骨1体につき1枚/土葬の土や遺品などは改葬許可の対象にならない/不明の場合は「不詳」と記入(死亡年月日・埋葬年月日など)/「埋葬又は火葬の場所」には現在遺骨が埋蔵されている墓地の所在地及び名称を記入/墓地管理者(住職や霊園の代表者など)から現在遺骨が埋蔵されていることを証明する署名・押印を受ける/墓地使用者が申請者と異なる場合は墓地使用者の承諾欄に署名・押印2026年9月3日出典

段取りは、おおむね「改葬許可を取る → 掘り起こす → 火葬場で火葬する → 新しい納骨先に納める」の順になります。火葬場の予約、掘り起こしの作業費、火葬料は、火葬骨の改葬にはない費用です。土葬のお墓を含む墓じまいでは、石材店の見積もりにこれらが入っているかを確かめておく必要があります。舞鶴市は「土葬した死体を火葬後、元のお墓へ戻すとき」を改葬許可が必要ない場合に挙げており、同じお墓に戻すだけなら別扱いになる例もあります。火葬の根拠書類、土葬骨と火葬骨で申請書を分ける書き方、洗骨まで含めた進め方は土葬の改葬と再火葬で段階を追って書いています。

分骨・公営墓地の園内合葬・海外

分骨は改葬ではありません。遺骨の一部を分けて別の場所に納める場合、墓地・納骨堂の管理者が交付する分骨証明書で納骨します(施行規則第5条)。舞鶴市は「分骨するとき・・・墓地(納骨堂)の管理者が交付する分骨証明書で納骨できます」、松戸市は「分骨については市区町村の証明は必要ありません」と案内しています。手元供養のために少量を分ける場合も同じ枠組みです。詳しくは分骨の手続きで整理しています。

公営墓地の園内で合葬墓へ移す場合は、上の「同じ墓地の中で移す」の節で触れたとおり、運営者ごとに扱いが分かれます。公営墓地の施設変更で、明石市・都立霊園・神戸市の公式資料を比べました。

海外で火葬した遺骨を国内のお墓に納める場合や、国内のお墓から海外へ移す場合は、埋蔵証明の代わりになる書類が問題になります。八王子市は海外で火葬した遺骨について、現地官憲発行の火葬済証明書の写しと日本語訳文での代替を案内しています。必要書類の記事で他の代替例とあわせて載せています。

申請先が変わる:遺骨が「いまある」市区町村

改葬許可を出すのは、法第5条第2項により「死体又は焼骨の現に存する地の市町村長」です。通常は、いまお墓がある市区町村です。ところが早見表②のように、一度取り出して自宅に置いている遺骨を別のお墓へ移す場合、「現に存する地」は自宅になります。府中市が「自宅のある市区町村で改葬の手続きをしてください」と案内しているのはこの理由です。武蔵野市も、市内の墓地に納められている遺骨だけでなく「市内の自宅に保管されている」遺骨の改葬を市民課で受け付けると書いています。

このとき添付する埋蔵・収蔵の証明は、以前納めていた墓地の管理者に出してもらうことになります。取り出す時点で受け取っておく(舞鶴市の案内)か、後から依頼するか。いずれにしても、申請先の自治体と証明の発行元が別の市区町村になる点が、通常の改葬と違います。

よくある質問

回答中の自治体の文言は、当サイトが2026年9月8日に各自治体の公式ページ本文を読んで転記したものです。件数は実査した149自治体(45都道府県)のデータからの集計です。

火葬後ずっと自宅に置いてある遺骨をお墓に納めるとき、改葬許可は要りますか?

要りません。改葬は「埋蔵し、若しくは収蔵した焼骨を、他の墳墓又は納骨堂に移すこと」(墓地、埋葬等に関する法律 第2条第3項)なので、一度もお墓や納骨堂に納めていない遺骨は当てはまりません。八王子市は「改葬には当たりません。火葬後にお渡ししている火葬済証明された埋火葬許可証を納骨先の墓地管理者に提出してください」、福岡市は「火葬後、自宅に保管している遺骨を墓地や納骨堂に納める場合は、改葬許可の申請は必要ありません」と案内しています。火葬のときに受け取った埋火葬許可証(火葬済みの証明があるもの)を納骨先に出します。

同じ霊園の中で別の区画に移すだけでも、改葬許可は要りますか?

要ると案内する自治体が目立ちます。八王子市は「同一園内の別の区画(墓地)に改葬するときにも、改葬の手続きが必要です」、府中市は「同一園内の別の区画(墓地)に改葬する場合や、永代供養墓へ改葬する場合は手続きが必要です」と明記。当サイトの実査でも3自治体が「同一墓地内の移転でも許可が必要」と書いていました。「同じ敷地内なら不要」という説明を見かけても、いまお墓がある自治体の案内で確かめてください。公営墓地の園内合葬墓へ移す場合だけは運営者ごとに扱いが分かれます。

散骨するときに改葬許可は要りますか?

八王子市は「改葬には当たりません。八王子市では、散骨について届出や許可申請などの制度はありません」、府中市は「散骨の場合、改葬の手続きは必要ありません」と案内しています。散骨先は「他の墳墓又は納骨堂」ではないため、法律の定義から外れるという整理です。ただし東京都は「地元の自治体に確認することをお勧めします」とし、熱海市・伊東市のように条例や指針で散骨を規制する自治体もあります。お墓から遺骨を取り出す段階では、いまの墓地の管理者との手続きが別に要ります。

お墓を開けたら遺骨が土に還っていて、何も出てこない場合は?

水戸市は「遺骨が存在しない場合(土葬し、土にかえった場合など)は改葬手続きは不要です」と案内しています。一方で舞鶴市は「改葬の許可はお墓を掘り返す前に必要です。ご遺骨が残っている可能性があるときは、事前に改葬の許可を受けてください」と、掘る前に許可を取る順序を示しています。残っているかどうかは開けてみるまで分からないため、先に申請しておく進め方が確実です。

土葬のお墓を墓じまいするとき、改葬許可のほかに何が要りますか?

火葬の手当てです。土葬された遺体を他のお墓に移すことも法律上の改葬に含まれ(第2条第3項「埋葬した死体を他の墳墓に移し」)、火葬は火葬場でしか行えません(第4条第2項)。八王子市は「改葬先が八王子市内の場合は、一度火葬をする必要があります。土葬骨の火葬については、発行した改葬許可証で火葬することができます」、長崎市は「再火葬や土葬遺体の火葬にも改葬許可証が必要」と案内しています。前橋市のように「土葬された遺体の改葬や分骨など、詳しい内容についてはお問い合わせください」と個別対応にしている自治体もあります。

お墓から遺骨を取り出して、自宅に置いておきたい(手元供養)場合は?

移す先が墓地・納骨堂ではないため法律の定義には当てはまりませんが、自治体の案内は一様ではありません。当サイトの実査で自宅への引き取り・手元供養・散骨に触れていた4自治体のうち、静岡市は「自宅への引取や散骨は手続きが異なるため現墓地の管理者へ相談」、中央区は「散骨・手元供養の場合は不要なことが多いが事前確認を」、尼崎市は「要相談」。舞鶴市は、自宅からさらに別のお墓へ移すときに改葬許可が要るので、取り出すときに管理者から埋蔵(収蔵)証明を受けておくよう案内しています。

次の一歩:許可が要ると分かったら

改葬に当たるなら、次は改葬許可証の取得です。いまお墓がある市区町村に申請書と埋蔵証明書を出し、交付された許可証を新しい納骨先に渡す。この流れと、受け取ったあとの扱い(いまの管理者に提示するが渡さない・有効期限・紛失時)は改葬許可証とはにまとめています。有効期限が法令に無いことの条文と、なくしたとき・使わなかったときの扱いだけを場面別に追ったのが改葬許可証の有効期限と紛失です。書類の一覧は必要書類、申請書に何を書くかは申請書の書き方をどうぞ。

改葬に当たらないと分かった場合も、いまの墓地の管理者との手続き(区画の返還・墓石の撤去・閉眼供養)は残ります。当サイトは制度の一般的な解説と公式情報への案内を行うもので、個別の判定や申請の代理は行いません。自分の場合がどの行に当たるか迷うときは、いまお墓がある市区町村の窓口に、遺骨の現在地と移す先を伝えて確かめてください。窓口・担当部署は自治体別データベースに出典・確認日つきで載せています。

参照元

大久保亮佑

執筆・編集

大久保亮佑株式会社Kogera代表

生前整理アドバイザー2級(一般社団法人生前整理普及協会、2026年5月取得)

墓じまい・改葬の費用と手続きを、自治体・省庁の一次情報や公的統計にあたって整理しています。掲載内容の企画・データ調査・編集の最終責任を負っています。

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