納骨堂と永代供養の違い|費用・合祀までの期間・向く人で比較

大久保亮佑

執筆・編集: 大久保亮佑株式会社Kogera代表生前整理アドバイザー2級

更新日: 2026年9月9日

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納骨堂と永代供養の違い|納骨堂20万円〜150万円・永代供養墓20万円〜100万円(お墓ガイド・業界ポータル集約)

納骨堂と永代供養の違いは、納骨堂が屋内で遺骨を安置する「場所の形式」、永代供養が供養と管理を寺院・霊園に引き継ぐ「契約の仕組み」を指す点にあります。対立する選択肢ではなく、永代供養が付いた納骨堂も多くあります。

費用は納骨堂が20万円〜150万円(型による)、永代供養墓(専用施設)が20万円〜100万円が目安。納骨堂の平均購入価格は81.5万円(鎌倉新書2026年調査)です。違いの正体、費用、合祀までの期間、向く人の順に整理します。

納骨堂・永代供養墓と、比較対象になる改葬先
種類費用の目安(出典)合祀までの期間向く人
納骨堂(ロッカー式)20万円〜80万円(お墓ガイド)永代供養付きなら契約期間後に合祀が多い。更新型は更新の有無で決まる。年間管理費1万円〜1.5万円が別途の場合あり費用を抑えつつ、屋内で天候に左右されずお参りしたい
納骨堂(仏壇式・自動搬送式)50万円〜150万円(お墓ガイド)同上。個別の空間を長く保つ契約が多い個別の参拝空間や駅近の立地を優先したい
永代供養墓(専用施設・個別安置期間あり)20万円〜100万円(業界ポータル集約)契約で定めた期間ののち合祀。一括前払いで管理費が続かない施設もある屋外で一定期間は個別に安置し、その後の供養は任せたい
合祀墓・合葬墓3万円〜30万円/体(お墓ガイド・お墓さがし)最初から合祀費用を最優先したい。個別のお参り先にはこだわらない
公営の合葬式墓地1体55,000円(明石市)・82,500円(加古川市)・不要(東京都 施設変更制度)(各自治体公式)直接合葬のほか、10年・20年の個別安置を選べる施設もある費用と運営の継続性を重視。宗教・宗派を問わない施設が多い

費用の目安は research/07 費用モデル一次調査(お墓ガイド・お墓さがし・業界ポータル集約、確認日2026年7月14日)と、各自治体公式サイト(確認日2026年8月23日〜27日)から。

「場所の形式」と「契約の仕組み」の違い

納骨堂は、屋内の建物の中に遺骨を安置する施設の形式です。ロッカー式・仏壇式・自動搬送式など、構造によっていくつかのタイプがあります。永代供養は、遺骨の供養や管理を、承継者に代わって寺院や霊園が引き継ぐ契約の仕組みそのものを指します。

納骨堂は「どこに、どんな形で遺骨を置くか」という場所の話。永代供養は「誰が、どのように供養を引き継ぐか」という契約の話。指しているものが違うので、「納骨堂と永代供養、どちらがいいか」という問いは、厳密には少しずれています。実際に比べたいのは、多くの場合「永代供養が付いた納骨堂」と「永代供養墓(専用施設)」のどちらかでしょう。

それぞれの単体解説は納骨堂の費用相場永代供養とはに分けてあります。この記事では、二者を並べたときに何が違うのかに絞ります。

納骨堂に永代供養が付くケース

納骨堂には、永代供養が付いたプランと、安置期間が限られていて契約更新が必要なプランがあります。承継者がいなくても契約したいなら、永代供養が付いているかどうかを個別に確かめてください。

永代供養墓(専用施設)のほうは、屋外の個別安置スペースと、合祀後の供養(合同法要等)をセットにした専用の区画・施設を指すのが一般的です。当サイトの費用シミュレーターでは、納骨堂と永代供養墓を別の選択肢として扱っています。ただ現実には、「納骨堂という場所の形式」に「永代供養という契約の仕組み」が組み合わさっているものも多くあります。案内サイトやパンフレットを読むときは、どちらの話をしているのかを分けて読んでください。

費用で比較する

費用の目安(比較)

20万円 〜 150万円

納骨堂はタイプにより20万円〜150万円、永代供養墓(専用施設)は20万円〜100万円が目安です。

納骨堂(ロッカー式)
20万円〜80万円
納骨堂(仏壇式・自動搬送式)
50万円〜150万円
納骨堂 平均購入価格(2026年)
81.5万円
永代供養墓(専用施設)
20万円〜100万円
2026年7月14日 research/07 費用モデル一次調査(お墓ガイド・業界ポータル・鎌倉新書全国実態調査)で確認

納骨堂はタイプによって20万円〜150万円と幅があります(お墓ガイド調べ)。ロッカー式が20万円〜80万円で最も抑えやすく、仏壇式は50万円〜150万円、自動搬送式は70万円〜150万円。平均購入価格は81.5万円(鎌倉新書2026年調査)と報告されています。

納骨堂・永代供養墓の費用比較
選択肢費用の目安特徴
納骨堂(ロッカー式)20万円〜80万円屋内の棚状スペースに骨壷を安置する形式。費用を抑えやすいタイプです。
納骨堂(仏壇式・自動搬送式)50万円〜150万円個別のスペースやICカード等での参拝を伴う形式。費用は上がります。
永代供養墓(専用施設)20万円〜100万円個別安置期間ののち合祀に移行する契約が中心。屋外の専用施設であることが多いタイプです。

永代供養墓(専用施設)は20万円〜100万円が目安です(業界ポータル集約)。ただし、鎌倉新書の全国実態調査の区分には独立した「永代供養墓」の項目がなく、平均購入価格・選択率にあたる統計データは確認できていません。選ばれていないわけではなく、樹木葬・納骨堂・合祀墓に「永代供養付き」として組み込まれているケースが多く、独立して集計しにくい事情によるものと考えられます。同調査における納骨堂の選択率は15.5%。永代供養墓(専用施設)単体の選択率は統計がないため、当サイトでは数値をお示ししません。

費用を最優先するなら、どちらの形式よりも合祀墓(1体3万円〜30万円)や公営の合葬式墓地(明石市1体55,000円・加古川市82,500円・東京都の施設変更制度は不要)が下にあります。当サイトが条例・公式サイトを実査した公営墓地31運営主体のうち、園内に合葬式墓地・合葬墓があると確認できたのは20件。最初から合祀される形なので、個別のお参り先は残りません。7つの選択肢を横並びにした改葬先の比較記事で全体像を確かめられます。

継続コストと合祀までの期間の違い

納骨堂は契約継続型の施設が多く、年間管理費として1万円〜1.5万円/年が別途かかることがあります(お墓ガイド調べ)。購入時が抑えめでも、続く費用まで足した総額で比べてください。

永代供養墓(専用施設)は、個別安置スペースの使用料に合祀後の供養費用まで含めた「一括前払い」の仕組みが多いのが特徴です。最初の金額だけを見ると高く感じられるかもしれません。その代わり、その後の管理費が発生しない施設もあります。ここも施設によりけりなので、契約前の確認は欠かせません。

合祀までの期間の現れ方も違います。納骨堂(永代供養なしプラン)では契約更新の有無として、永代供養墓(専用施設)では「〇回忌まで」「契約から〇年間」といった定めとして示されます。公営の例では、明石市の合葬式墓地が10年・20年の個別安置を別料金で選べる形、加古川市が個別安置期間の延長を10年間・1回限りとする形と、それぞれの規定があります。民間の年数は施設によって異なるため、当サイトでは一律の年数をお伝えしていません。契約前に個別にご確認ください。

どんな人に向くか

天候に左右されず、車椅子でも参拝しやすい環境を大切にしたい方には、納骨堂という選び方があります。承継者の有無に不安があり、供養を引き継ぐ主体をはっきりさせておきたい方には、永代供養という契約の仕組みに注目する選び方があります。両方を求めるなら、「永代供養が付いた納骨堂」。

実際に墓じまいをした・検討している方の回答では、後者の考え方が前に出ています。墓じまいパートナーズの「墓じまい実態調査2026」(2026年3月、n=230)では、墓じまい後の供養先として永代供養墓を挙げた方が48.7%で1位。鎌倉新書の全国実態調査(2026年、n=1,267)で納骨堂を選んだ方は15.5%でした。調査の対象も区分の切り方も違うので数字を直接比べることはできませんが、「誰が供養を引き継ぐか」を先に決めてから場所の形式を選ぶ順序が、多くの家族に合っていることは読み取れます。

屋外の落ち着いた雰囲気で、個別安置期間のあいだはお墓のような場所を残しておきたい。そう考えるなら永代供養墓(専用施設)も候補になります。屋内か屋外かという好みも、立派な比較の軸です。

費用を抑えたいなら、納骨堂のロッカー式(20万円〜80万円)。個別の安置スペースを一定期間残しつつその後の管理を任せたいなら、永代供養墓(専用施設)や、永代供養が付いた仏壇式・自動搬送式の納骨堂。費用・立地・継続コストのどれを優先するかで、答えは変わります。条件から候補を絞るなら改葬先診断をどうぞ。

検討時に確認したいこと

  • 永代供養が付いているプランか、更新が必要なプランか
  • 個別安置期間が何年か、その後は合祀か延長か。期間の数え始めは納骨日か契約日か
  • 年間管理費など、継続的に発生する費用の有無
  • 屋内(納骨堂)か屋外(専用施設)か、参拝時の環境
  • 体数が増えた場合、追加費用が発生するか
  • 施設の運営主体(寺院・霊園・民間団体)と、その継続性についての説明があるか
  • 受入証明書を発行してもらえるか(当サイト実査の149自治体のうち36件が、改葬許可の申請で受入証明書を必要書類に挙げています)

「永代供養」という言葉の印象だけで判断せず、契約書や説明資料で条件を確かめてください。複数の施設を見学して、実際の説明を並べてから決めるという進め方もあります。見学で聞くことは見学チェックリストにまとめています。

手続きの面で見落としやすいのが2点あります。ひとつは、同じ霊園の中で一般墓から園内の納骨堂や合葬墓へ移す場合でも、改葬許可の手続きが要ると案内する自治体があること(八王子市・府中市など)。要る・要らないの判定は改葬許可は必要?不要?で自治体の公式文言を並べています。もうひとつは、市役所の窓口で聞けるのは改葬許可の手続きまでで、納骨堂や永代供養墓の費用相場・施設の紹介は答えてもらえないこと。その線引きは墓じまいの相談は市役所でできる?にまとめています。

よくある質問

回答中の金額は、お墓ガイド・業界ポータル集約・鎌倉新書全国実態調査(確認日2026年7月14日)の記載からの引用です。自治体の件数は、当サイトが実査した149自治体(45都道府県)のデータからの集計です。

納骨堂と永代供養の違いは何ですか?

納骨堂は屋内の建物に骨壷のまま遺骨を安置する「場所の形式」、永代供養は遺骨の供養と管理を承継者に代わって寺院や霊園が引き継ぐ「契約の仕組み」です。軸が違うため対立する選択肢ではなく、永代供養が付いた納骨堂も多くあります。実際に比べたいのは、多くの場合「永代供養付きの納骨堂」と「永代供養墓(専用施設)」のどちらかです。

納骨堂と永代供養墓では、どちらの費用が安いですか?

納骨堂はロッカー式20万円〜80万円、仏壇式・自動搬送式50万円〜150万円(お墓ガイド)、永代供養墓(専用施設)は20万円〜100万円(業界ポータル集約)が目安で、下限は同じ水準です。納骨堂は年間管理費1万円〜1.5万円/年が別途かかることが多く、永代供養墓は一括前払いで管理費が続かない施設もあるため、何年分の管理費を含めた総額で比べる必要があります。

納骨堂に永代供養は付いていますか?

施設によります。永代供養が付いたプランと、安置期間が限られていて契約更新が必要なプランの両方があります。承継者がいなくても契約したい場合は、永代供養が付いているか、別契約が必要かを個別に確かめてください。

永代供養付きの納骨堂では、遺骨は最終的にどうなりますか?

契約で定めた個別安置期間が終わると、多くの施設で合祀(他の方の遺骨と合わせての埋蔵)へ移ります。合祀後は遺骨を個別に取り出すことは基本的にできません。期間の年数、期間終了の案内の有無、延長の可否は施設ごとに異なるため、契約前に書面で確認してください。

納骨堂の管理費はいくらですか?永代供養墓にも管理費はかかりますか?

納骨堂は契約継続型の施設が多く、年間管理費として1万円〜1.5万円/年が別途かかることがあります(お墓ガイド、確認日2026年7月14日)。永代供養墓(専用施設)は、個別安置の使用料と合祀後の供養費用を一括前払いにして、その後の管理費が発生しない施設もあります。どちらも施設によって扱いが違うため、何年分の管理費を含めた総額で比べ、契約書で「いつまで、いくら」を確かめてください。

次の一歩:費用を試算してみる

どちらを選ぶかで、費用の水準も、その後も続く支出の有無も変わります。文章だけで自分たちに近い金額を見極めるのは難しいので、条件を入力して幅を確認できる費用シミュレーターをご用意しました。樹木葬や合祀墓など他の選択肢とあわせて試算し、金額を並べてみてください。墓じまい側の総額は墓じまいの費用相場で整理しています。

手続きの側は、改葬という制度を整理した改葬とはと、申請書類を整理した改葬許可証とはをご覧ください。いまお墓がある自治体の手数料・郵送可否は改葬許可(自治体別)データベースで確認できます。取り出した遺骨を納骨堂へ移すまでの自宅安置、粉骨・分骨の要否、複数体をまとめて動かすときの様式は墓じまいした後の遺骨はどうするに分けてあります。今すぐ決める必要はありません。「する・しない・様子見」のどれも同格の選択肢です。

なお、墓じまい側の費用で最も金額が動くのは墓石の撤去費です。複数の石材店の見積もりを同じ条件で並べると、下がる余地があります(以下は広告リンクです)。

全国の優良石材店から一括見積りが無料で出来る【墓石ナビ】比べられるもの: 複数の石材店から届く墓石撤去の見積もり(金額と内訳)を、同じ条件で並べて比較できます費用: 見積もりの依頼は無料です。依頼した石材店と契約する義務はありません依頼後に起きること: 入力した電話番号・メールアドレスに確認の連絡が入ります。この連絡に応じてはじめて見積もりが進みます無料で見積もりを依頼する(確認の連絡あり)外部サイト(墓石ナビ)に移動します。

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大久保亮佑

執筆・編集

大久保亮佑株式会社Kogera代表

生前整理アドバイザー2級(一般社団法人生前整理普及協会、2026年5月取得)

墓じまい・改葬の費用と手続きを、自治体・省庁の一次情報や公的統計にあたって整理しています。掲載内容の企画・データ調査・編集の最終責任を負っています。

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