樹木葬と永代供養の違いを比較。個別安置の有無と費用で整理
監修体制は構築中です。専門家の確認が取れ次第、氏名・資格を明記します。
更新日: 2026年7月16日
「永代供養にすれば、樹木葬は選べないのでは」——そう思われがちですが、実はこの2つは並列の選択肢ではありません。永代供養は“誰が供養を引き継ぐか”という契約の形、樹木葬は“どこに埋葬するか”という場所の形だからです。
永代供養墓(個別安置期間があるタイプ)の費用は20万円〜100万円が目安です。樹木葬の多くも永代供養を伴う契約になっており、両者を対立させずに整理することが、選び方の第一歩になります。
費用の目安(比較)
樹木葬 20万円〜80万円 / 永代供養墓 20万円〜100万円
永代供養は「供養の引き継ぎ方」を指す言葉で、樹木葬の中にも永代供養付きの契約が多くあります。詳しくは本文でご確認ください。
- 樹木葬 平均購入価格(2026年)
- 71.7万円
- 樹木葬 選択率(2026年)
- 47.4%
- 永代供養墓 費用の目安
- 20万円〜100万円
- 永代供養墓の特徴
- 個別安置期間があるタイプが多い
「永代供養」と「樹木葬」は対立する選択肢ではない
改葬先を調べていると、「永代供養」と「樹木葬」が、まるで二択の選択肢であるかのように並べて 紹介されていることがあります。しかし、この2つは本来、比較する軸そのものが異なる言葉です。 混同したまま検討を進めると、必要な情報を見落としてしまうことがあります。
永代供養とは、遺骨の供養や管理を、承継者に代わって寺院や霊園が引き継ぐ契約の総称です。樹木葬とは、 墓石の代わりに樹木や草花を墓標として埋葬する、遺骨の埋葬場所の形式です。つまり「永代供養」は供養の 引き継ぎ方を指す言葉、「樹木葬」は埋葬場所の形を指す言葉であり、本来は対立する選択肢ではありません。 実際、樹木葬の多くは永代供養を伴う契約になっています。
この記事では、独立した契約形態としての「永代供養墓(個別安置期間があるタイプ)」と「樹木葬」を並べて 費用や特徴を比較します。永代供養付きの樹木葬を検討している場合は、両方の特徴を知っておくと選び方の 材料になります。
永代供養が付けられる主な供養先
永代供養という契約の仕組みは、樹木葬に限らず、一般墓・納骨堂・合祀墓など、さまざまな供養先に 付けられていることがあります。「承継者がいなくても供養を引き継いでもらえる」という安心感を 提供する仕組みという理解が近く、埋葬場所の形式そのものとは別軸で考える必要があります。
当サイトの費用シミュレーターでは、「永代供養墓」を樹木葬・納骨堂とは別の選択肢として扱っています。 これは、個別安置期間の管理と供養を一体で引き受ける専用の施設・区画を指すためです。樹木葬や納骨堂にも 「永代供養付き」のプランが用意されていることが多く、その場合は各施設の永代供養プランの内容を 個別に確認する必要があります。
費用で比較する
樹木葬の費用は20万円〜80万円が目安で、平均購入価格は71.7万円(鎌倉新書2026年調査)です。永代供養墓 (個別安置期間があるタイプ)の費用は20万円〜100万円が目安ですが、鎌倉新書の調査区分には独立した 「永代供養墓」の項目がなく、平均購入価格・選択率にあたる統計データは確認できていません。分かる 範囲のみを正直にお伝えします。統計データがないからといって選ばれていないわけではなく、樹木葬・ 納骨堂・合祀墓などに「永代供養付き」として組み込まれているケースが多いため、独立した集計が 難しいという事情によるものと考えられます。
| 項目 | 樹木葬 | 永代供養墓(個別安置期間あり) |
|---|---|---|
| 費用の目安 | 20万円〜80万円(合祀型5〜20万円・集合型10〜60万円・個別型15〜100万円) | 20万円〜100万円 |
| 平均購入価格(鎌倉新書2026年) | 71.7万円 | 統計データなし(鎌倉新書の調査区分は樹木葬・合祀墓/合葬墓・納骨堂・一般墓の4区分) |
| 選択率(鎌倉新書2026年) | 47.4% | 統計データなし(同上の理由) |
| 体数が増えた場合 | 個別型は体数課金、合祀型は1体あたり課金 | 個別型は体数に応じて費用が変わることがある、合祀型は1体あたり課金が一般的 |
個別安置期間という考え方
永代供養墓の多くは、契約時に定められた一定期間は個別に安置し、その後は合祀(他の方の遺骨と合わせて 供養)に移行する仕組みを採っています。具体的な期間は施設によって異なるため、当サイトでは一律の 年数をお伝えせず、契約前に個別に確認することをおすすめします。
樹木葬も同様で、個別型を選んだ場合に期間設定があるかどうかは施設ごとに異なります。「個別に安置 される期間があるか」「その後は合祀されるのか」という2点は、樹木葬・永代供養墓のどちらを検討する 場合でも、見学時に確認しておきたい質問です。
「永代」という言葉から、半永久的に個別のまま供養されると考える方もいますが、実際には多くの契約で 個別安置には期間の区切りがあります。「永代」が指しているのは、個別の安置期間ではなく、その後の 合祀を含めた「供養そのものを引き継ぐ約束」であることが多い、という理解をしておくと、契約内容を 確認する際のずれを防ぎやすくなります。
どんな人に向くか
「埋葬場所の雰囲気」を重視するか、「供養を誰が引き継ぐか」という契約の安心感を重視するかで、 意識するポイントが変わります。両方を同時に満たしたい場合は、永代供養付きの樹木葬という組み合わせが 検討の対象になります。
承継者の有無に不安があり、供養を引き継ぐ主体をはっきりさせておきたいと考える方には、永代供養という 契約の仕組みそのものに注目する選び方があります。自然の中での埋葬という場所の形にこだわりたい方には、 樹木葬という選び方があります。両者は組み合わせられるため、「永代供養付きの樹木葬」を検討することも できます。
費用を抑えることを優先したい場合は、樹木葬の合祀型(5万円〜20万円)が候補になります。個別の 空間をできるだけ長く残しつつ、将来の管理を任せたい場合は、永代供養墓や樹木葬の個別型が候補に なります。どちらも「決めなければならない」ものではなく、家族の状況に合わせて選ぶものです。
検討時に確認したいこと
個別安置期間が終わった後、遺骨がどう扱われるか(合祀されるか、延長できるか)は、契約前に必ず 確認したい点です。一度合祀されると、個別に遺骨を取り出すことは基本的にできなくなるため、家族の 中で「その後の扱いまで含めて合意できているか」を話し合っておくことが、後悔を避ける手がかりに なります。
見学時に確認しておきたい項目
- 個別安置期間が何年か、その後は合祀か延長か
- 永代供養の「永代」が具体的に何を意味する契約か(施設によって定義が異なります)
- 樹木葬に永代供養が付いているか、別契約が必要か
- 施設の運営主体(寺院・霊園・民間団体)と、その継続性についての説明があるか
「永代」という言葉の印象だけで判断せず、契約書や説明資料で具体的な期間・条件を確認しておくことが、 後から想定と違ったという事態を避ける手がかりになります。
次の一歩:費用を試算してみる
樹木葬と永代供養墓は、契約の仕組みが異なるため単純比較が難しい面がありますが、費用感は条件を 入力して幅を確認できる費用シミュレーターで試算できます。「永代供養付きの樹木葬」を検討している 場合は、樹木葬側の条件で試算したうえで、見学時に永代供養プランの内容を個別に確認する、という 進め方がおすすめです。
今すぐ結論を出す必要はありません。まずは「供養を誰が引き継ぐか」「埋葬場所をどこにしたいか」を 分けて考えることから始めていただければと思います。
この記事の根拠
- お墓ガイド(樹木葬タイプ別費用)〔2026年7月14日〕
- 業界ポータル集約(永代供養墓の仕組み)〔2026年7月14日〕
- 鎌倉新書 第17回お墓の消費者全国実態調査(2026年, n=1,267)〔2026年7月14日〕
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