兵庫県の墓じまいに現金の補助金は確認できず|神戸市は「助成金制度なし」、使用料の還付は4運営者

大久保亮佑

執筆・編集: 大久保亮佑(株式会社Kogera代表/生前整理アドバイザー2級)

更新日: 2026年10月1日

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兵庫県の墓じまいに現金の補助金は確認できず|記事の要点を1枚にまとめた図版

兵庫県内で、墓石撤去や原状回復の費用に現金が支給される助成金は、当サイトが確認した範囲では見つかりませんでした。神戸市は公式ページで「助成金制度は設けていません」と明記しています。確認したのは、県内の公営墓地8運営者の条例・公式案内です。

一方、稲美町・高砂市・明石市・加古川市の4運営者には、条件つきで使用料の一部が戻る還付制度があります。年限も割合もそれぞれ違い、姫路市は還付の割合が公開ページから読み取れません。

結論: 兵庫県内で確認できた「現金の補助金」は無い

稲美町・高砂市・明石市・神戸市・加古川市・姫路市・西宮市・尼崎市の公営墓地8運営者について、条例・規則・公式案内を確認しました。原状回復費や墓石撤去費そのものに現金が支給される助成金は、今回確認した範囲では見当たりません。

神戸市の公式ページは、墓じまいの助成金はありますかという質問に「神戸市では助成金制度は設けていません」と答えています。当サイトが直接そのページを開いて確認しました。

ただし「補助金は無い」と「使用料の還付も無い」は別の話です。稲美町・高砂市・明石市・加古川市の4運営者には、条件つきで使用料の一部が戻る制度があります。次の章で自治体ごとに分けて見ていきます。全国の制度の一覧は墓じまいの補助金の全国一覧にまとめています。

確認した自治体と確認内容

兵庫県内8運営者について、使用料の還付・原状回復の負担・指定石材店・園内の合葬式墓地の有無を一覧にしました。名称から、返還手続きの詳細ページにも進めます。

兵庫県内の公営墓地の還付・原状回復・指定石材店・園内の合葬式墓地
自治体・施設使用料の還付原状回復の負担指定石材店園内の合葬式墓地
稲美町 奥ノ池墓地あり(条件つき)。条例第10条は既納の使用料を原則還付しないとし、町長が特別な理由を認めたときに全額又は一部を還付できると定める。施行規則第14条は、使用者が返還したときの還付を既納の永代使用料の半額とする(年限の定めは確認できず)使用者負担。条例第11条が原状に復しての返還を求め、履行を怠ると町が行って費用を使用者から徴収する記載なし記載なし
高砂市 高砂市公園墓地あり(条件つき)。条例第20条は既納の使用料等を還付しないとし、使用許可後3年以内に返還したときは既納使用料及び維持費の半額を還付することがあると定める。必ず戻るわけではない原則使用者負担。条例第15条は原状に復して返還するとし、市長の承認を受ければ現状のまま返還できる指定なし。「特定の業者を指定して、申込受付や墓碑建立の斡旋も一切行っておりません」と明記記載なし
明石市 石ケ谷墓園あり(条件つき)。使用許可後5年以内の返還なら、既納の使用料及び管理料の半額使用者負担。地下構造物(カロートや基礎等)はすべて撤去して良質土で埋め戻し、施工前・撤去中・施工後の写真を提出指定なし。「指定の石材業者はございません」と明記し、複数の見積もりを取るよう案内あり。一般墓地を返還して合葬式墓地を申し込むと、一般墓地に埋蔵されていた焼骨の合葬室使用料(通常1体55,000円)が免除される
神戸市 神戸市立墓園確認したページに記載なし。年間使用料は届出の年度分を納付する必要があり、月割はない使用者負担。市は撤去を行わず、使用者が石材業者などへ依頼する。撤去物は廃棄物処理法に従って処分指定業者なしと明記(「本市の墓園、墓地に関する工事の指定業者はありません」)あり(鵯越墓園)
加古川市 日光山墓園あり(条件つき)。施行規則第10条は、市が返還させた場合は既納の使用料及び管理料の全額、使用許可から5年以内に使用者が返還した場合は既納の使用料の半額(管理料は対象外)と定める使用者負担。条例第13条は自己の費用で原状に回復して返還するとし、第15条は履行しない場合に市が執行して費用を徴収する確認したページに記載なしあり。合葬のみ82,500円など
姫路市 名古山霊苑ほか還付の仕組みはあるが、割合・年限は公開ページから確認できない。市の様式には「既納使用料○円の○パーセント」とあるのみ使用者負担。「返還される場合は、事前に墓石等を撤去して更地に戻していただく必要があります」と案内確認したページに記載なし記載なし(仏舎利塔納骨堂はあり)
西宮市 西宮市立墓地確認したページに記載なし使用者負担。「自己負担で、更地に戻して市に返還してください」と案内指定業者なしと明記(「本市の市立墓地に関する工事の指定業者はありません」)あり(白水峡合葬式墓地。合葬室50,000円等)。一般墓地の名義人が申し込む場合は、その墓地の返還が必要
尼崎市 尼崎市墓園年間使用料は返還された翌月以降の分を月割で還付。区画の当初使用料の還付の有無は記載なし使用者負担。墓石等を撤去して更地に戻したうえで返還し、工事前後の写真を提出確認したページに記載なし市営の合葬式墓地・共同墓地は無いと明記

出典:各市町公式サイト・条例・公式PDF(参照元に一覧) 確認日:2026年10月1日

「還付の記載なし」という自治体も、制度が無いと確定したわけではありません。神戸市・西宮市のように、返還手続きの案内文書に還付の言及が無いだけで、条例本文まで遡って確認できていないケースが含まれます。正確な扱いを知りたい場合は、担当窓口に直接問い合わせるのが確実です。

還付があると確認できた4運営者も、条件は一様ではありません。高砂市は「許可後3年以内なら半額を還付することがある」という書きぶりで、必ず戻るとは案内していません。加古川市は施行規則の条文まで確認でき、市が使用者に返還を求めた場合は全額、使用者側から返還する場合は5年以内に限り使用料の半額(管理料は対象外)と、返還の経緯で割合が変わります。明石市は5年以内なら使用料と管理料の半額です。稲美町は、条例が還付を原則認めない立場をとる一方、施行規則に自主返還の場合の半額の定めがあり、年限の条件は確認できませんでした。同じ「還付あり」でも、実際に戻る金額は使用年数と自治体で大きく変わります。

明石市の合葬式墓地は、一般墓地を返還して申し込むと、一般墓地に埋蔵されていた焼骨について合葬室の使用料が免除されます。市の申込みのご案内(2026年4月版)には、合葬室へ直接埋蔵する場合の使用料が1体あたり55,000円(税込)、10年間の個別安置後に合葬室へ埋蔵する場合は110,000円、20年間は165,000円と示されています。

姫路市の還付は、確認できた範囲が限られます。市の様式には「姫路市霊苑条例第23条ただし書の規定による還付金」「既納使用料○円の○パーセント」とあり、仕組みがあることは読み取れます。市の貸付のページ(片山霊園の項)には「令和7年4月1日貸付申込分から、えい地返還時の永代使用料の還付割合が変わっています」とあり、いつ貸付を申し込んだかで割合が変わる可能性があります。ただ、具体的な割合と年限は公開ページに載っておらず、条例の検索システムはログインが必要で、当サイトは条文を直接確認できていません。割合を知るには、名古山霊苑管理事務所への確認が必要です。

「補助金がある」と紹介された情報の確かめ方

まとめ記事や比較サイトで、兵庫県内の市が「補助金がある」と紹介されていても、それだけでは判断しないでください。確かめる順番は、その自治体の公式ページに制度名・金額・申請窓口が載っているかどうかです。当サイトが今回確認した公営墓地8運営者では、公式に裏づく助成金は見つかりませんでした。

姫路市のように、還付の割合が公開ページから読み取れない自治体もあります。割合や金額を書いている記事を見かけたら、出典が公式ページかどうかを見てください。当サイトは姫路市の割合を確認できていないため、数字は載せていません。

兵庫県内の改葬許可の窓口・手数料

補助金の有無とは別に、改葬許可申請の窓口・必要書類・手数料は自治体ごとに異なります。当サイトの兵庫県の改葬許可のページに、県内各市の窓口・手数料・郵送の可否を並べています。公営墓地を返す場合は、墓地の返還手続きと改葬許可の申請の2つが要ります。

西宮市は、返還届と改葬許可の申請を斎園管理課のみで受け付け、各墓地管理事務所では出せません。手数料は遺骨1体につき300円です。市の返還の流れは、(1)返還の届出、(2)改葬の申請、(3)墓石等の撤去工事の届出の3つで、撤去工事の届出(工作物等設置届)は撤去工事の7日前までに各墓地管理事務所へ提出します。

神戸市の返還手続きの案内(令和8年9月版)には、改葬の申請の手数料が1体につき300円、郵送の場合は110円切手と記載があります。改葬許可の申請は、管理事務所に納骨の届出がなされている遺骨に限られます。尼崎市の市営墓園(弥生ケ丘・西難波)は、改葬許可の申請窓口が弥生ケ丘斎場管理事務所で、許可証の発行は無料、発行まで2週間から3週間程度かかると案内されています。

出典:西宮市・神戸市・尼崎市の公式サイト(参照元に一覧) 確認日:2026年10月1日

よくある質問

回答は、当サイトが各市町の条例・公式ページ・公式PDFを確認した範囲に限ります。確認できなかった項目は、無いという意味ではなく、公式サイトで確認できなかったという意味です。

神戸市に墓じまいの補助金はありますか?

神戸市の公式ページ(墓じまい)は、墓じまいの助成金はありますかという質問に「神戸市では助成金制度は設けていません」と答えています。使用料の還付についても、当サイトが確認した返還手続きの案内には記載がありません。

姫路市の還付割合はいくらですか?

当サイトでは確認できていません。姫路市の様式(霊苑使用料還付申請書の記入例)には「既納使用料○円の○パーセント」という記載形式があり、還付の仕組み自体はあります。市の貸付のページには「令和7年4月1日貸付申込分から、えい地返還時の永代使用料の還付割合が変わっています」とありますが、具体的な割合と年限は公開ページに載っていません。名古山霊苑管理事務所への確認が必要です。

兵庫県内で石材店の指定はありますか?

高砂市・明石市・神戸市・西宮市は、いずれも指定業者を設けていないことを公式に明記しています。複数の石材店から見積もりを取って比較できます。

兵庫県内に公営の合葬式墓地はありますか?

明石市・神戸市・加古川市・西宮市の各公営墓地には、園内に合葬式墓地があります。稲美町・高砂市・姫路市は、確認したページに記載が見当たりませんでした。尼崎市は「市営の合葬式墓地・共同墓地は無い」と明記しています。

尼崎市の年間使用料の還付とは何ですか?

尼崎市の弥生ケ丘墓園では、その年度に納めた年間使用料のうち、墓地を返還した翌月以降の分を月割りで計算し、還付請求書を提出することで戻す仕組みがあります。これは区画そのものの使用料(当初使用料)の還付とは別の話です。当初使用料が戻るかどうかは、当サイトが確認したページに記載がありませんでした。

次の一歩: 総額の目安と改葬先を確かめる

補助金や還付の有無を確認したら、次はご自身のケースでかかる総額の目安をつかむ段階です。当サイトの費用シミュレーターなら、墓地の種類・面積・改葬先など3つの質問に答えるだけで、出典つきの総額と内訳の目安が出ます。登録は不要です。

全国の補助金・助成金の状況は墓じまいの補助金・助成金がある自治体の一覧に、公営墓地を返す場合の流れは公営墓地の返還手続きにまとめています。

石材店の指定が無い自治体では、複数社から見積もりを取ることで撤去費を比較できます(以下は広告リンクです)。
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参照元

大久保亮佑

執筆・編集

大久保亮佑株式会社Kogera代表

生前整理アドバイザー2級(一般社団法人生前整理普及協会、2026年5月取得)

墓じまい・改葬の費用と手続きを、自治体・省庁の一次情報や公的統計にあたって整理しています。掲載内容の企画・データ調査・編集の最終責任を負っています。

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