樹木葬とは。費用相場とタイプ別の選び方を出典つきで整理
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更新日: 2026年7月19日
「樹木葬」という言葉はよく見かけるものの、実際にどんな仕組みで、費用がいくらかかるのかは分かりにくいものです。同じ樹木葬でも、合祀型なら5万円〜20万円、個別型なら15万円〜100万円と、タイプによって大きな差があります。
鎌倉新書の全国実態調査(2026年、n=1,267)では、樹木葬を選んだ方が47.4%と、改葬先の中で最も多い結果でした。まずは基本の仕組みとタイプ別の費用を整理します。
タイプ別の費用の目安
5万円 〜 100万円
合祀型・集合型・個別型で費用が大きく異なります。平均購入価格は71.7万円(鎌倉新書2026年調査)です。
- 合祀型
- 5万円〜20万円
- 集合型
- 10万円〜60万円
- 個別型
- 15万円〜100万円
- 平均購入価格(鎌倉新書2026年)
- 71.7万円
樹木葬とは何か
樹木葬とは、墓石の代わりに樹木や草花を墓標として遺骨を埋葬する供養の形です。里山や霊園の一角 など、屋外の自然の中に埋葬するタイプが中心で、承継者がいなくても選べることが多い供養先として、 改葬先の候補に挙がることが増えています。
「自然に還る」という考え方に共感して選ぶ方が多い一方、実際には施設ごとに埋葬の形式(型)が 分かれており、型によって費用も、個別性の残り方も大きく異なります。まずはこの型の違いを 押さえておくことが、見学先を絞り込む第一歩になります。
従来の一般墓は、墓石を建てて代々受け継いでいくことを前提とした形式でした。樹木葬は、墓石を 必要とせず、承継者がいなくても契約できることが多い点で、一般墓とは前提が異なります。多くの 樹木葬は永代供養(供養の管理を寺院や霊園が引き継ぐ契約)を伴っており、承継者の有無に不安がある 方が検討しやすい選択肢のひとつになっています。
3つの型と費用の目安
樹木葬は、埋葬の形によって大きく3つの型に分かれます。
| 型 | 費用の目安 | 特徴 |
|---|---|---|
| 合祀型 | 5万円〜20万円 | 他の方の遺骨と同じ区画にまとめて埋葬する型。費用を最も抑えやすいタイプです。 |
| 集合型 | 10万円〜60万円 | 同じ区画内で個別のプレート等の目印を持ちながら、遺骨は共有スペースに埋葬される型です。 |
| 個別型 | 15万円〜100万円 | 一人(またはご家族)ごとに独立した区画を持つ型。上限は60〜100万円の幅で報告されています。 |
合祀型は、他の方の遺骨と同じ区画にまとめて埋葬する型で、費用を最も抑えやすいタイプです。集合型は、 同じ区画の中で個別のプレートなど目印を持ちながら、遺骨は共有スペースに埋葬される型です。個別型は、 一人(またはご家族)ごとに独立した区画を持つ型で、費用は上がりますが、一定期間は個別のお墓として の形を保てます。
費用の幅が大きい理由は、型によって使う土地・スペースの個別性が違うためです。「何にお金がかかって いるか」を型ごとに理解しておくと、見積もりの妥当性を判断しやすくなります。合祀型・集合型・個別型は いずれも「樹木葬」という同じ名前で案内されることが多いため、パンフレットや案内サイトを見る際は、 どの型を指しているのかを必ず確認することが、比較のずれを防ぐポイントです。
なお、樹木葬には年間管理費が発生する施設と発生しない施設の両方があります。施設によって扱いが 異なるため、当サイトでは一律の金額をお伝えせず、見学時に個別に確認することをおすすめしています。 購入時の費用だけでなく、継続的にかかる費用の有無もあわせて比較することが、総額を正しく把握する 手がかりになります。
里山型と都市型(公園型)の違い
樹木葬は、立地の面からも「里山型」と「都市型(公園型)」に分けて紹介されることがあります。里山型は、 自然の山林をそのまま活かした立地に埋葬するタイプで、季節の移ろいを感じられる一方、足場や アクセスの面で条件が異なる施設もあります。都市型(公園型)は、霊園の一角を樹木葬用に区画整備した 立地で、公共交通機関でアクセスしやすい施設が多い傾向にあります。
当サイトで確認できた範囲では、里山型・都市型という立地の違いそのものが費用差に直結するという 統計的な裏付けは見つかっていません。合祀型・集合型・個別型という「型」の違いのほうが、費用への 影響が大きいと考えられます。立地の好みと型の違いを、それぞれ別の軸として検討することをおすすめ します。
平均購入価格・選択率で見る位置づけ
鎌倉新書の全国実態調査(2026年、n=1,267)によると、樹木葬の平均購入価格は71.7万円(前年67.8万円) です。同調査では、改葬先の選択率は樹木葬47.4%・合祀墓/合葬墓16.4%・納骨堂15.5%・一般墓15.2%と 報告されており、樹木葬は最も選ばれている改葬先です。
選択率が最も高い理由として断定できる一次データはありませんが、承継者を必要としないことが多い こと、費用の幅が広く予算に応じて選びやすいことなどが、候補に挙がりやすい要因と考えられます。
どんな人に向くか
自然の中で供養したい、季節の移ろいを感じながらお参りしたいと考える方には、樹木葬という選び方が あります。費用を抑えたい場合は合祀型(5万円〜20万円)、個別の空間を残したい場合は個別型 (15万円〜100万円)というように、優先したいことに応じて型を選ぶ考え方があります。
天候に左右されず参拝したい、車椅子でも参拝しやすい環境を重視したいという場合は、屋内施設である 納骨堂も比較対象になります。樹木葬と納骨堂の違いは、別記事で詳しく比較しています。
見学時に確認しておきたいこと
樹木葬はパンフレットや案内サイトの写真だけでは、実際の区画の広さや足場の状況が伝わりにくい 供養先です。契約前に現地を見学し、次のような点を確認しておくと、後から想定と違ったという事態を 避けやすくなります。
- 合祀型・集合型・個別型のどの型か、区画の広さはどの程度か
- 個別安置の期間が定められているか、期間終了後は合祀されるか
- 年間管理費が発生するか、発生する場合はいつまで続くか
- 施設の管理者が交代した場合の運営継続性についての説明があるか
- ご遺骨の体数が増えた場合、追加費用が発生するか
- 里山型の場合、足場や参道の状況(雨天時・冬場のお参りのしやすさ)
今すぐ決める必要はなく、複数の施設を見学してから判断しても遅くはありません。里山型・都市型を 1か所ずつ見学して、雰囲気の違いを比べてみるのもひとつの方法です。家族の中で「自然の雰囲気を 重視したいか」「アクセスのしやすさを重視したいか」を話し合っておくと、見学先を絞り込みやすく なります。
次の一歩:費用を試算してみる
樹木葬は、型の選び方だけでも数十万円単位の差が出ます。文章だけで自分たちのケースに近い金額を 判断するのは難しいため、条件を入力して幅を確認できる費用シミュレーターをご用意しています。 納骨堂や永代供養墓など、他の供養先とあわせて試算し、金額を並べて比べてみるのもひとつの方法 です。
今すぐ結論を出す必要はありません。まずは目安を知ることから始めていただき、気になる型・施設を 見学の候補に入れてみるところから進めていただければと思います。「する・しない・様子見」の どれも同格の選択肢です。
この記事の根拠
- お墓ガイド(樹木葬タイプ別費用)〔2026年7月14日〕
- 鎌倉新書 第17回お墓の消費者全国実態調査(2026年, n=1,267)〔2026年7月14日〕
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