樹木葬とは|費用相場・3つの型・メリットとデメリットをわかりやすく

大久保亮佑

執筆・編集: 大久保亮佑株式会社Kogera代表生前整理アドバイザー2級

更新日: 2026年9月8日

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樹木葬とは|費用相場は合祀型5万円〜・集合型10万円〜・個別型15万円〜、平均購入価格71.7万円(鎌倉新書2026年調査)

樹木葬とは、墓石の代わりに樹木や草花を墓標として遺骨を埋葬する供養の形です。費用は合祀型で5万円〜20万円、集合型で10万円〜60万円、個別型で15万円〜100万円が目安で、平均購入価格は71.7万円(鎌倉新書2026年調査)。型が違えば金額は一桁近く動きます。

同じ調査で、樹木葬を選んだ方は47.4%と改葬先の中で最も多い結果でした。ただ「樹木葬」の一語で案内される中身は施設ごとに違います。型ごとの費用、管理費の扱い、公営の実例の順に見ていきます。

樹木葬の型別の費用・合祀までの期間・向く人
費用の目安(出典)合祀までの期間向く人
合祀型5万円〜20万円(お墓ガイド)最初から他の方の遺骨と同じ区画に埋葬費用を最優先。個別のお参り先にはこだわらない
集合型10万円〜60万円(お墓ガイド)個別のプレート等の目印を持ちつつ、遺骨は共有スペースへ。期間の定めは施設による名前は残したいが、費用は抑えたい
個別型15万円〜100万円(お墓ガイド。上限は60〜100万円の幅で報告)一定期間は独立した区画。期間後に合祀へ移る施設が多い個別のお墓としての形を一定期間残したい
公営の樹木型(例)横浜市メモリアルグリーン 樹木型 140,000円/1体・管理料62,850円/1体(横浜市公式)施設の規定による(横浜市の慰霊碑型は使用期間満了後に合同埋蔵)運営の継続性と費用の明確さを重視

民間の目安は research/07 費用モデル一次調査(お墓ガイド、確認日2026年7月14日)。公営の例は横浜市公式サイト(確認日2026年8月28日)の記載をそのまま転記しています。

樹木葬とは何か:メリットと一般墓との違い

樹木葬とは、墓石の代わりに樹木や草花を墓標として遺骨を埋葬する供養の形です。里山や霊園の一角など、屋外の自然の中に埋葬するタイプが中心。承継者がいなくても選べることが多く、改葬先の候補に挙がる機会が増えています。

従来の一般墓は、墓石を建てて代々受け継いでいく前提の形式でした。樹木葬は墓石を必要とせず、承継者がいなくても契約できることが多い。前提そのものが違います。多くは永代供養(供養の管理を寺院や霊園が引き継ぐ契約)を伴っており、承継者の有無に不安がある方が検討しやすい形になっています。

樹木葬の費用の相場(型別)

タイプ別の費用の目安

5万円 〜 100万円

合祀型・集合型・個別型で費用が大きく異なります。平均購入価格は71.7万円(鎌倉新書2026年調査)です。

合祀型
5万円〜20万円
集合型
10万円〜60万円
個別型
15万円〜100万円
平均購入価格(鎌倉新書2026年)
71.7万円
2026年7月14日 research/07 費用モデル一次調査(お墓ガイド・鎌倉新書全国実態調査)で確認

他の方の遺骨と同じ区画にまとめて埋葬するのが合祀型。3つの中で最も費用を抑えられます。集合型は、同じ区画の中に個別のプレートなど目印を持ちながら、遺骨自体は共有スペースに埋葬する形。個別型は一人(またはご家族)ごとに独立した区画を持ちます。費用は上がるかわりに、一定期間は個別のお墓としての形が保てます。

幅が大きいのは、型によって使う土地・スペースの個別性が違うためです。何にお金がかかっているのかを型ごとに把握しておけば、見積もりの妥当性も判断しやすくなります。厄介なのは、3つとも「樹木葬」の一語で案内されること。パンフレットや案内サイトを見るときは、どの型の話なのかを必ず確かめてください。

年間管理費と、費用に含まれないもの

年間管理費は、発生する施設と、しない施設の両方があります。「管理費不要」と案内されていても、契約時に一括で前払いしている場合があります。扱いが分かれるため、当サイトから民間施設の一律の金額はお伝えしません。見学のときに直接聞いてください。

表示価格に含まれないことが多いものも、先に挙げておきます。銘板やプレートの彫刻費、納骨のときの手数料、納骨法要のお布施、遺骨を粉骨する必要がある場合の粉骨費。そして、体数が増えたときの追加費用です。夫婦や家族で入る予定があるなら、体数分を足した総額で比べてください。購入時の費用だけでなく、続けてかかる費用の有無まで並べて、はじめて総額が見えます。

公営の樹木型納骨施設の公式料金(例)

自治体が運営する納骨施設にも、樹木を墓標とする区画があります。公式サイトに料金が明記されているため、民間の目安と並べる物差しになります。当サイトが横浜市の公式サイトで確認した例を挙げます。

横浜市のメモリアルグリーン(戸塚区)には、芝生型(450,000円/30年間、900,000円/永年、管理料は年間8,370円)、樹木型(140,000円/1体、管理料62,850円/1体)、慰霊碑型(60,000円/1体・30年間、管理料31,420円/1体・30年間)の3種類があります。慰霊碑型は「更新や遺骨引取りの申出がない場合は、使用期間満了後、合同埋蔵されます」と案内されています(確認日2026年8月28日)。樹木型が民間の集合型の費用帯に収まる一方で、管理料が別に明示されているのが公営らしいところです。

募集時期や申込資格は年度で変わります。横浜市営墓地の返還手続きや条例は横浜市営墓地の霊園別ページに、公営の合葬式墓地の実例は永代供養の記事にまとめています。相模原市の峰山霊園やさいたま市の思い出の里市営霊園のように樹林型の合葬式墓所を持つ公営霊園も含めて、使用料・申込資格・募集時期を並べて選ぶなら、市営墓地の永代供養墓(合葬墓)に改葬するの比較表で確かめられます。

里山型と都市型(公園型)の違い

立地の面から「里山型」「都市型(公園型)」と分けて紹介されることもあります。里山型は自然の山林をそのまま活かした立地。季節の移ろいを感じられる反面、足場やアクセスの条件は施設ごとにかなり違います。都市型(公園型)は霊園の一角を樹木葬用に区画整備したもので、公共交通機関で行きやすい施設が多い傾向です。

ただし、当サイトで確認できた範囲では、里山型か都市型かという立地の違いが費用差に直結するという統計的な裏付けは見つかりませんでした。金額への影響は、合祀型・集合型・個別型という型の違いのほうが大きいと考えられます。立地の好みと型の違いは、別々の軸として考えてください。

平均購入価格・選択率で見る位置づけ

鎌倉新書の全国実態調査(2026年、n=1,267)によると、樹木葬の平均購入価格は71.7万円(前年67.8万円)。改葬先の選択率は樹木葬47.4%・合祀墓/合葬墓16.4%・納骨堂15.5%・一般墓15.2%と報告されており、樹木葬が最も選ばれています。

別の調査でも方向は同じです。終活協議会の「墓じまいと供養先の再選択に関する実態調査」(2026年6月、n=860)では、供養先の希望として永代供養・樹木葬・散骨・手元供養を合わせた割合が53.5%で、一般墓の23.3%を上回りました。なぜ樹木葬が最も選ばれるのか、それを断定できる一次データはありません。承継者を必要としないことが多い点、費用の幅が広く予算に合わせやすい点あたりが、候補に挙がりやすい要因と考えられます。

墓じまい後に樹木葬を選ぶときの判断軸

樹木葬に決める前に、次の4つの軸で自分たちの条件を確かめておくと、型の選択と見学先の絞り込みが同時に進みます。

樹木葬を検討するときの判断軸
判断軸樹木葬で確認すること答えによっては他の選択肢も
費用型(合祀・集合・個別)と、年間管理費の有無。体数が増えたときの追加費用さらに抑えるなら合祀墓(1体3万円〜30万円)
継承の有無永代供養が付いているか。個別安置期間の終了後は合祀か延長か次の世代に引き継ぐ前提なら一般墓も候補に残る
お参りのしやすさ屋外のため天候・足場に左右される。駅からの距離、駐車場、坂道の有無屋内で通いやすさを優先するなら納骨堂(20万円〜150万円)
宗旨・宗派寺院運営の場合は宗派の条件があるか。法要を外部の僧侶に頼めるか宗教・宗派を問わない施設を探すなら公営も選択肢

天候に左右されず参拝したい、車椅子でも行きやすい環境がいい。そうした条件なら、屋内施設である納骨堂も比較対象に入ります。違いは樹木葬と納骨堂の比較記事で詳しく比べています。7つの選択肢を横並びで見たいときは改葬先の比較記事を、条件から候補を絞りたいときは改葬先診断をどうぞ。

樹木葬のデメリットと、見学時に確認しておきたいこと

デメリットとして挙がるのは、屋外のため天候や足場に左右されること、合祀型や個別安置期間の終了後は遺骨を個別に取り出せないこと、同じ「樹木葬」の名前で型も費用も大きく違い、比較しにくいことです。どれも見学と契約前の確認で小さくできます。

樹木葬は、パンフレットや案内サイトの写真だけでは、区画の広さも足場の状況も伝わりません。契約前に現地へ足を運び、次のような点を見ておくと、あとから想定と違ったという事態を避けやすくなります。

  • 合祀型・集合型・個別型のどの型か、区画の広さはどの程度か
  • 個別安置の期間が定められているか、期間終了後は合祀されるか
  • 年間管理費が発生するか、発生する場合はいつまで続くか
  • 施設の管理者が交代した場合の運営継続性についての説明があるか
  • ご遺骨の体数が増えた場合、追加費用が発生するか
  • 里山型の場合、足場や参道の状況(雨天時・冬場のお参りのしやすさ)
  • 受入証明書を発行してもらえるか(改葬許可の申請に必要になることが多い書類です)

今すぐ決める必要はありません。複数の施設を見てから判断しても遅くはありません。里山型と都市型を1か所ずつ回って、雰囲気の違いを体で比べてみるのも手です。当日の持ち物と質問の一覧は見学チェックリストにまとめました。

よくある質問

回答中の金額は、お墓ガイド・鎌倉新書全国実態調査(確認日2026年7月14日)と横浜市公式サイト(確認日2026年8月28日)の記載からの引用です。

樹木葬とは何ですか?わかりやすく教えてください

墓石の代わりに樹木や草花を墓標として、遺骨を埋葬する供養の形です。里山や霊園の一角など屋外の自然の中に埋葬するタイプが中心で、承継者がいなくても契約できることが多く、多くは永代供養(供養の管理を寺院や霊園が引き継ぐ契約)を伴います。合祀型・集合型・個別型の3つの型があり、費用は型で大きく変わります。

樹木葬の費用相場はいくらですか?

型によって幅があります。他の方の遺骨と同じ区画に埋葬する合祀型が5万円〜20万円、目印を持ちつつ遺骨は共有スペースに納める集合型が10万円〜60万円、独立した区画を持つ個別型が15万円〜100万円が目安です(お墓ガイド、確認日2026年7月14日)。鎌倉新書の全国実態調査(2026年、n=1,267)では樹木葬の平均購入価格は71.7万円でした。

樹木葬に年間管理費はかかりますか?

発生する施設と、しない施設の両方があります。「管理費不要」の施設でも、契約時に一括で前払いしている場合があります。公営の例では、横浜市メモリアルグリーンの樹木型が使用料140,000円/1体に加えて管理料62,850円/1体と公式サイトに記載されています。契約前に、金額といつまで続くかを書面で確認してください。

樹木葬のメリット・デメリットは何ですか?

メリットは、承継者を必要としないことが多い点と、型によって費用の幅が広く予算に合わせやすい点です。デメリットは、屋外のため天候や足場に左右されること、合祀型や個別安置期間の終了後は遺骨を個別に取り出せないこと、同じ「樹木葬」の名前で型も費用も大きく違い比較しにくいことが挙げられます。運営者が交代したときの継続性も、見学時に聞いておきたい点です。

墓じまいをして樹木葬に移すには、どんな手続きが必要ですか?

現在のお墓がある市区町村で改葬許可証の交付を受け、遺骨を取り出して樹木葬の施設へ納めます。申請には現在の墓地の管理者が発行する埋蔵証明と、樹木葬側の受入証明が必要になるのが一般的です。手数料・郵送可否・必要書類は自治体ごとに異なります。

次の一歩:費用を試算してみる

型の選び方だけで、数十万円の差がつきます。文章だけで自分たちに近い金額を見積もるのは難しいので、条件を入れて幅を確かめられる費用シミュレーターを用意しました。納骨堂や永代供養墓もあわせて試算し、金額を並べてみると違いがはっきりします。

手続きの側は、改葬という制度を整理した改葬とはと、申請書類を整理した改葬許可証とはをご覧ください。いまお墓がある自治体の手数料・郵送可否は自治体別データベースで確認できます。結論を急ぐ必要はありません。「する・しない・様子見」は、どれも同じ重さの選択です。迷ったら無料相談フォームからお知らせください。

なお、墓じまい側の費用で最も金額が動くのは墓石の撤去費です。複数の石材店の見積もりを同じ条件で並べると、下がる余地があります(以下は広告リンクです)。

全国の優良石材店から一括見積りが無料で出来る【墓石ナビ】比べられるもの: 複数の石材店から届く墓石撤去の見積もり(金額と内訳)を、同じ条件で並べて比較できます費用: 見積もりの依頼は無料です。依頼した石材店と契約する義務はありません依頼後に起きること: 入力した電話番号・メールアドレスに確認の連絡が入ります。この連絡に応じてはじめて見積もりが進みます無料で見積もりを依頼する(確認の連絡あり)外部サイト(墓石ナビ)に移動します。

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大久保亮佑

執筆・編集

大久保亮佑株式会社Kogera代表

生前整理アドバイザー2級(一般社団法人生前整理普及協会、2026年5月取得)

墓じまい・改葬の費用と手続きを、自治体・省庁の一次情報や公的統計にあたって整理しています。掲載内容の企画・データ調査・編集の最終責任を負っています。

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