墓じまいの費用は平均いくら?分布から見る目安
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更新日: 2026年7月29日
「平均でいくらくらいなのか、まず知りたい」という声をよく聞きます。ただ、平均値だけを見ると、実際の分布とはずれた印象を持ちやすいという注意点があります。
墓じまい経験者52人を対象にした調査では、総額「10万円未満」が19.2%、「30〜50万円」も19.2%と、実は特定の1点に集中しているわけではありません(墓じまいパートナーズ2026年調査)。平均の裏にある分布を見ていきます。
供養先の平均購入価格(統計データがあるもの)
71.7万円 〜 152.0万円
樹木葬71.7万円・納骨堂81.5万円・一般墓152.0万円が、鎌倉新書の全国実態調査(2026年)で報告されている平均購入価格です。これは供養先単体の価格で、墓じまい総額とは別軸の統計です。
- 樹木葬 平均購入価格
- 71.7万円
- 納骨堂 平均購入価格
- 81.5万円
- 一般墓 平均購入価格
- 152.0万円
- 墓じまい総額(経験者調査の最頻帯)
- 10万円未満・30〜50万円が同率上位
「平均」だけでは実態がつかみにくい理由
「平均でいくらか」という問いは自然なものですが、費用のように上下の幅が大きいデータでは、平均値 だけを見ると実態を見誤りやすくなります。一部の高額なケース(一般墓への引っ越しや、高額な離檀料が 発生した例など)が平均を押し上げるため、平均値は「典型的な1件」を必ずしも表していません。
当サイトでは、墓じまいの費用相場の記事で内訳ごとの目安を積み上げで整理していますが、 この記事では切り口を変え、実際に確認できている統計調査の「分布」そのものを見ていきます。 当サイトが確認できた統計は、鎌倉新書の全国実態調査(供養先単体の平均購入価格)と、墓じまい パートナーズの実態調査(墓じまい総額・離檀料の分布)の2つです。この2つの調査は対象や集計方法が 異なるため、あわせて見ることで、平均だけでは見えなかった幅が見えてきます。
供養先ごとの平均購入価格
鎌倉新書の全国実態調査(2026年、n=1,267)では、供養先ごとの平均購入価格と選択率が報告されて います。これは「新しい供養先」単体の価格であり、撤去工事・供養儀式を含む墓じまい総額とは 別軸の統計である点にご注意ください。
| 供養先 | 平均購入価格(2026年) | 選択率 |
|---|---|---|
| 一般墓 | 152.0万円 | 15.2% |
| 納骨堂 | 81.5万円 | 15.5% |
| 樹木葬 | 71.7万円 | 47.4% |
| 合祀墓・合葬墓 | 統計データなし | 16.4% |
樹木葬は選択率が47.4%と最も多く選ばれている一方、平均購入価格は71.7万円と、納骨堂(81.5万円)・ 一般墓(152.0万円)より低めです。合祀墓・合葬墓は選択率16.4%と報告されていますが、同調査には 独立した平均購入価格の区分がなく、当サイトが確認できた平均購入価格の統計データはありません。 分かる範囲のみを正直にお伝えします。
墓じまい総額の分布
墓じまいパートナーズの2026年調査(経験者n=52)では、撤去工事・供養儀式・行政手続き・新しい 供養先を含めた総額の分布が報告されています。
| 総額の帯 | 割合 |
|---|---|
| 10万円未満 | 19.2% |
| 20〜30万円 | 17.3% |
| 30〜50万円 | 19.2% |
| 50〜70万円 | 13.5% |
| 70万円超 | 要確認(同調査ページで未掲載) |
「10万円未満」と「30〜50万円」がともに19.2%で並び、突出して多い1つの価格帯があるわけではない ことが分かります。70万円を超える価格帯については、同調査のページで内訳が確認できておらず、 当サイトでは断定を避け「要確認」として扱っています。数値のない部分を推測で埋めることはしていません。
離檀料の分布(相場は断定しない)
離檀料についても「相場はいくらか」という質問をよくいただきますが、決まった相場というものは 存在しません(曹洞宗も公式に相場の存在を否定しています)。支払った方の実態としては、5万円未満が 19.0%、5〜10万円が23.8%で最多、20〜30万円が21.4%という分布が報告されています(墓じまいパートナーズ 2026年調査、支払経験者n=42)。高額請求のケースも報告されており、幅の大きい項目です。
離檀料は、寺院墓地の場合にのみ発生し、民営霊園・公営霊園では発生しません。ご自身のお墓が どちらの区分にあたるかで、この項目の有無自体が変わる点も、平均を見るうえで押さえておきたい ポイントです。分布が「5〜10万円」に最も集まりつつも、「20〜30万円」も21.4%と一定数を占めて いる点からも、単一の相場が存在しないことがうかがえます。
選択率が高い=正解ではない
鎌倉新書の調査では、樹木葬の選択率が47.4%と最も高くなっています。ただし、選択率が高いことは 「その選択が正しい」ことを意味するものではありません。周囲で選ばれている人が多いという事実と、 自分の家族にとって向いているかどうかは、別の問いです。合祀墓・合葬墓(選択率16.4%)を選ぶ方も、 納骨堂(15.5%)や一般墓(15.2%)を選ぶ方も、一定数存在します。
なお、一般墓の平均購入価格152.0万円の内訳は、墓石代の平均101.7万円と土地利用料(永代使用料)の 平均46.5万円で構成されています(鎌倉新書2026年調査)。一般墓が他の選択肢より高くなりやすい 理由は、墓石という工作物と土地の使用権の両方にまとまった費用がかかるためであることが、 この内訳からも見て取れます。
平均を読むときに注意したいこと
平均値は、一部の高額なケースに引っ張られやすいという性質があります。例えば、一般墓への引っ越し (平均152.0万円)を選ぶ方が調査対象に一定数含まれていれば、その分だけ全体の平均は高くなります。 「自分のケースが平均より高いか低いか」よりも、「自分の条件(墓地区分・面積・立地・希望する 供養先)に近いケースが、どの帯に入りそうか」という考え方の方が、実感に近い目安になります。
墓じまいパートナーズの調査でも、「10万円未満」と「30〜50万円」がともに19.2%で並んでおり、 1つだけの代表値(平均)で語るよりも、複数の帯にまたがって分布しているという実態を知っておく方が、 自分のケースを見積もる際の心構えとして役立ちます。金額の高低だけで「多い・少ない」を判断せず、 自分の条件(面積・立地・墓地区分・希望する供養先)に近い帯を探すという読み方をおすすめします。
地域差についても、よくご質問をいただきますが、当サイトが確認した範囲では、都市部と地方の 人件費差を裏づける具体的な数値データは見つかっていません。石材店ごとの価格設定の差の方が、 地域差よりも影響が大きいという定性的な情報にとどまっており、数値としてお示しできる段階には 至っていません。分かる範囲のみを正直にお伝えします。
次の一歩:自分の条件で試算する
平均や分布は、あくまで「他の方の実態」であり、自分のケースの金額をそのまま示すものではありません。 面積・立地条件・墓地区分・新しい供養先という条件を入力すると、条件に応じた幅で試算できる費用 シミュレーターをご用意しています。
今すぐ結論を出す必要はありません。まずは分布の中で自分のケースがどのあたりに近そうかを イメージすることから始めていただき、必要であれば家族との話し合いに進んでいただければと思います。
この記事の根拠
- 鎌倉新書 第17回お墓の消費者全国実態調査(2026年, n=1,267)〔2026年7月14日〕
- 墓じまいパートナーズ 墓じまい実態調査2026(経験者n=52・離檀料支払経験者n=42)〔2026年7月14日〕
- ライフドット(離檀料の分布)〔2026年7月14日〕
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